日立:鉄道事業で倍増目標-海外成長で「ビッグ3の一角に」

日立製作所は29日、鉄道システム事 業で、2015年度(2016年3月期)に売上高3500億円と、08年度実績に 比べ倍増を目指すと発表した。国内市場が飽和状態にあるなか、鉄道の 新規建設ラッシュが続く海外市場で売り上げを拡大し、営業利益率は今 の1けた台前半から8%へ引き上げる。

これまではJR東日本など国内鉄道事業者向けが大半を占めていた が、現在は英国、中国、インド、ブラジル、北米など海外での受注に力 を入れている。車両、車両用電気品、モノレールなどの拡販とともに、 安全運行に不可欠な保守サービスのビジネスを拡大する方針だ。

同社の試算によると、鉄道システムの世界市場は05-07年の11兆 円から14-16年には14兆円に拡大する見通し。市場平均より高い成長 を実現することで、独シーメンス、仏アルストム、加ボンバルディアの 3強を追撃する。

鈴木學常務は説明会で「世界のビッグ3の一角に入っていきたい」 と強調。欧州、中国、インドなど新興国に注力し、「伸びるマーケット に対応することで、海外売上高比率も08年度の20%超から60%超へ伸 ばしたい」との目標を示した。3500億円の地域別売上高の内訳は、国内 1400億円、英国1000億円、中国500億円、その他で600億円。

これに対応するため、15年度までに累計で数百億円を投じ生産体制 などを増強する。鈴木氏によると、鉄道車両用電気品や信号・列車運行 管理システムなどを生産する中国・西安の拠点は3倍強へ高める予定。 英国では車両を製造する新工場の建設も検討する。高速鉄道路線が計画 されている米国では、「パートナーを探してさまざまな企業と話してい る」とし、具体的な案件を検討中という。

このなかで、足元の大型案件で注目されている英国の高速鉄道向け 新型車両の刷新プロジェクトは「年内か年度内には受注できる」との見 方を示した。同プロジェクトは75億ポンド(約1兆円)規模で、日立は 過去最大の受注に向けて、昨年2月に優先交渉権を獲得した。英政府は 今年に入り、今春実施の総選挙より前に事業者を選定すべきでないとし て決定延期を発表している。

日立の29日終値は前週末比15円(4.5%)高の347円。

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