首相:財政健全化法制定、野党に協議呼び掛け-記者会見(Update1)

鳩山由紀夫首相は26日午後、首 相官邸で2010年度予算の成立を受けた記者会見を行い、財政規律が 完全に失われれば、国債の暴落を招きかねないとの危機感を強調す るとともに、菅直人副総理兼財務相が意欲を示している「財政健全 化法」の制定に向け、野党側に協議を呼び掛けていく方針も明らか にした。

首相は日本の財政状況について「財政の規律というものが完全 に失われてしまうと国債に大変大きな暴落というか、変化を与えか ねない」と指摘。6月にまとめる中期財政フレームに関し、「財政に 対してしっかりした運営戦略を作り上げなければならない。それを 法的に担保するぐらいの覚悟が必要なのではないかと思っている」 と法制化の必要性を強調した。

その上で、首相は「ある意味で与野党を超えた協力、あるいは 協議が必要ではないかと思っている。時間的な軸で言えば6月とい うのがひとつのめどになるから、その前後に今言ったような行動が 求められてくる可能性があろうかと思っている」と語った。

マニフェスト(政権公約)にある政策を実現するための財源に ついて首相は「赤字国債をさらに大きく発行させてしまう状況はで きる限り避けなければならないという声も、特に菅財相などを中心 に高まってきている。そのバランスを考えていきながらできる限り マニフェストの実現に向けて財政の在り方というものを考えたい」 と語った。

次の衆院選までは消費税率(5%)を引き上げないという自ら の方針と財政健全化との両立については「不可能な話ではない」と 強調した。

デフレ克服

一方、現在の経済情勢については「失業率は4.9%まで改善さ れたとはいえ、まだデフレだ、厳しいぞとおしかりもいただいてい る。デフレ克服に向けて全力を挙げていくことは言うまでもない」 との決意をあらためて示した。

ゆうちょ銀の預入限度額引き上げなどを盛り込んだ日本郵政改 革案をめぐる問題については、30日に全閣僚で協議し、結論を得た い考えを明らかにした。

内閣改造、党役員人事を否定

報道各社の世論調査で昨年9月の発足当初は約70%あった鳩山 内閣の支持率は下落を続けている。共同通信が3月7日に公表した 世論調査(同6、7両日実施)では、36.3%と初めて40%を割り込 んでいる。会見では夏の参院選に向け、局面打開を図るための人事 や首相自らの進退についても質問が及んだ。

内閣改造や小沢一郎幹事長の処遇を含めた党役員人事について 首相は「党内の結束を高めていくことが大事で、その方向で力を入 れたい。現在、内閣改造や党の人事をするという認識を持ち合わせ ているわけではない」と強調。

自らの進退についても、「鳩山もう辞めろ、というお声を多くの 方々からいただくようなことがあれば、そのことは考える必要があ ると思っているが、今はむしろしっかりやらないとだめだ、という お気持ちを頂いているものだと思っている。進退というものは考え ていない」と否定した。

参院選の勝敗ラインに関しては「これから幹事長とも相談しな がら参院選に向けてしっかりと勝利を収める方策を構築したい。そ のときに何らかの形で民主党としての勝敗ラインを設定しようと思 っている」と述べるにとどめた。

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