英紙インディペンデント、ロシア富豪レベジェフ氏が137円で買収へ

ロシアの富豪で旧ソ連国家保安委 員会(KGB)の一員だったアレクサンドル・レベジェフ氏が、英高 級紙インディペンデントと日曜紙インディペンデント・オン・サンデ ーを1ポンド(約137円)で買収することで合意した。同氏はメディ ア投資を拡大している。

レベジェフ氏(50)は昨年、ロンドンの夕刊紙イブニング・スタ ンダードを取得している。インディペンデントの親会社インディペン デント・ニュース・アンド・メディア(INM、本社ダブリン)の25 日の発表文によると、今回の買収にはアイルランドの競争(独占禁止) 監督当局の承認が必要。INMは南アフリカ共和国の屋外広告部門や ドイツの価格比較サイトの出資分などの資産売却を進めており、イン ディペンデント紙を手放すのもその一環という。

レベジェフ氏は別の発表文で、「わたしが投資するのは、独自取材 を通じて事実を明らかにする新聞など、民主主義と透明性に貢献する 機関だ」と言明。「透明性を推進し、国際的な腐敗に立ち向かおうとす る深みのある調査報道とキャンペーンを支持する」と付け加えた。

銀行経営で財を成したレベジェフ氏は、モスクワでニュース雑誌 コレスポンデントを創刊したほか、ノバヤ・ガゼタ紙にも出資してい る。この日の発表によれば、INMは将来の債務と支払い義務の引き 受けで同氏に向こう10カ月で925万ポンドを支払う。

インディペンデント紙の身売りが非常に象徴的だと指摘するのは、 NCBグループのメディアアナリスト、ケビン・フォガーティ氏だ。 同紙は「リストラをしても利益が出ない事業だった。旗艦紙と言えば 聞こえは良いが、赤字が続いていた」と説明した。

レベジェフ氏はインディペンデントを無料紙にするかどうかにつ いて明らかにしていない。アーンスト・アンド・ヤングのアナリスト、 ルカ・マストロドナト氏は25日のリポートで、無料化すれば他の高級 紙への影響も避けられないと指摘。「過去4年間の売り上げが14%落 ち込んでおり、インディペンデントが無料紙として市場に出回れば、 この傾向が一段と悪化する公算が大きい」と予想した。

新聞発行部数の調査機関によると、インディペンデントの2月の 日刊販売部数は18万3500部で、前年同月を11%下回った。日曜紙イ ンディペンデント・オン・サンデーは平均15万5600部だった。

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