債券続落、米金利上昇や株高で4カ月ぶり安値圏-商品投資顧問の売り

債券相場は続落(利回りは上昇)。 米国で金利上昇が続いたことや国内株式相場の上昇を受けて、約4カ 月ぶり安値圏での取引となった。決算期末接近で現物取引が手控えら れる中、先物には商品投資顧問(CTA)などの売りが膨らんだとの 見方があった。

岡三アセットマネジメントの山田聡債券運用部長は、米国では国 債入札が3日連続で低調となって需給不安が高まり、これを受けた米 金利上昇が円債市場にも影響したと指摘。「円安、株高を含めて外部環 境が逆風だったことから先物中心に売りが広がった」ともいう。

東京先物市場の中心限月6月物は前日比26銭安い138円30銭で 開始。中心限月として昨年11月12日以来の安値をつけた。売りが膨 らんで一時は138円16銭まで下げたが、その後は138円20銭台での もみ合い推移が続き、結局は23銭安の138円33銭で終了した。

米債相場の下落が引き続き債券先物売りのきっかけとなった。25 日の米債市場では7年債の入札結果が低調だったことから再び売りが 膨らんで、10年債利回りは一時3.92%と昨年6月以来の高水準をつけ、 前日比3ベーシスポイント(bp)高い3.88%程度で引けた。

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥国内債券運用第2グループリー ダーは、米金利の予想以上の上昇が足元のテーマだとした上で、「金利 水準からは押し目買いが入ってもおかしくないが、CTAなどは期末 前で投資家が動かないことを見据えて売りを仕掛けた」とも話した。

さらに、株高なども債券市場の地合いを悪化させた。パインブリ ッジ・インベストメンツ債券運用本部の松川忠債券運用第二部長は、 株価が上昇基調にあることや、為替相場が週半ば以降に2円近くも円 安方向に動いたことが、債券売りの要因となったという。日経平均株 価は午後の取引で一段高となっており、一時は2008年10月以来とな る1万1000円台を回復する場面もあった。

10年債利回りは一時1.385%

現物市場で新発10年物の306回債利回りは前日比1bp高い

1.37%で始まった。その後も売りが優勢となると1.385%まで上昇し て、新発10年債として昨年11月12日以来の高い水準を記録。ただ、 午後に入ると1.5bp高の1.375%まで上昇幅を縮めている。

米金利が予想以上に上昇したことから、国内債市場では先物売り に追随して金利水準が切り上がる展開となった。大和住銀投信の伊藤 氏は、ここ数年は4-6月期に米国で金融引き締め観測が高まってお り、日本の長期金利もこれに連れ高する傾向があると指摘。その上で、 「今年についても米国で景気回復期待が強まっているだけに、市場で は日米金利の上振れという経験則が意識されている」と話した。

新発10年国債利回りは、04年以降の過去6年間では春先にかけ て上昇基調をたどる傾向にあり、05年度を除くと4-6月期にいずれ も当該年度のピークを記録した。

来週は日米とも指標に注目

来週には日米両国で重要指標の発表を控えており、岡三アセット の山田氏は市場の景気認識が改善するようだと、投資家の買い控えも あって金利水準を一段と押し上げる可能性が出てくると警戒する。

日本では4月1日発表の企業短期経済観測調査(3月調査)で企 業の景況感が改善する見通し。また、米国で週末に公表される3月の 雇用統計について、市場では非農業部門雇用者数が30万人を超える増 加を予想する見方もある。

こうした見通しが期末・期初のタイミングで市場の動意を乏しく するとみられるが、一方で金利上昇が進めば投資家の買いを促すとの 指摘もある。岡三アセットの山田氏は、市場の地合い悪化の中で強め の指標発表を迎えるようだと債券相場にとって正念場だとしながらも、 「新年度入りすることで投資家が動きやすくなる可能性は高く、10年 債の1.4%台でいったんは買いが入る」との見方を示した。

シティグループ証券の佐野一彦チーフストラテジストは、米国の インフレ懸念や金融政策の出口戦略が国内市場に及ぼす影響は限定的 と予想。その上で、期初の買いを考える投資家には足元の軟調相場は 好機だといい、来週の10年債は1.345-1.405%のレンジを予想して いる。

--取材協力:池田祐美 Editors:Hidenori Yamanaka, Joji Mochida

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