日経平均1年半ぶり高値、世界景気堅調と円安で業績期待-全業種高い

東京株式相場は3日続伸し、日経 平均株価は2008年10月以来約1年半ぶりの高値を回復した。堅調な世 界景気や外国為替市場の円安から、輸出や設備投資関連中心に買われ、 東証全33業種が高くなった。第一生命保険の上場が接近した保険株、 株式市場の売買増加期待から証券株はそれぞれ上昇率が高くなった。

ニッセイアセットマネジメントの久保功株式ストラテジストは「米 国経済は雇用の悪化ペースが止まって消費も底堅く、米国株は高値圏に ある」と指摘。日本独自の最後の悪材料だった円高懸念が後退すれば、 「特に外需産業の影響が大きい日経平均が上昇して米国株に追い付くの はおかしくない」と述べた。

日経平均株価の終値は前日比167円52銭(1.6%)高の1万996円 37銭、TOPIXは14.59ポイント(1.5%)高の966.72。TOPIX は09年9月以来半年ぶりの高値となった。

きょうは受け渡しベースで09年度相場の最終日。企業業績の回復 による新年度相場への期待感が継続したことに加え、第一生命の上場に 備えた換金売り一巡や、3月決算銘柄の配当権利取りといった需給要因 も支えとなった。午後に入るとアジア株高も追い風となって一段高。日 経平均は心理的節目である1万1000円を取引時間ベースで08年10月 以来約1年半ぶりに回復する場面もあった。

円安で来期大幅増益期待

相場を大きく押し上げた要因は円安。25日のニューヨーク外国為 替市場ではドル高傾向が強まるなか、円は1ドル=92円96銭と1月8 日以来の円安水準まで下落した。カブドットコム証券の山田勉マーケッ トアナリストは「07年6月以降の上値抵抗水準1ドル=92円前後を明 確に上回ってきたことで、テクニカル面からは2年半超の円高時代が終 わった可能性がある」との見方を示す。

大和証券キャピタル・マーケッツ金融証券研究所・投資戦略部の高 橋和宏部長によると、「円安は国内の利上げが遠い要因に加え、財政赤 字拡大で通貨価値にとってネガティブに見られている『悪い円安』とい う側面もある」という。ただ「為替が現在の水準で安定するなら、来期 業績は経常5割増益の可能性が高まってくることで、株式市場にとって はプラス」と付け加えた。

外需中心に業績期待が高まるなか、設備投資関連株の上げが目立っ た。ファナックが3連騰となり、ダイキン工業やTHK、不二越、アマ ダ、SMC、JUKIなどが52週高値を更新した。野村証券では25日 付で「中国FA市場の拡大」リポートをまとめ、中国の人件費上昇や生 産大幅増、産業高度化で工場自動化が急進展していると指摘した。

中央証券の大越秀行株式部長は「これまでの輸出主導の景気回復か ら、今後は設備投資にも火がつき始めるのではとの期待も出ている」と の見方を示し、決算発表が本格化する5月の連休にかけて、「日経平均 は1万1500円まで上昇する可能性がある」との見通しを示している。

東証1部の売買高は概算で21億5094万株、売買代金は同1兆 4889億円。値上がり銘柄数は1414、値下がり銘柄数は178。

パイオニアが急伸、平和不は急落

個別の材料銘柄では、来期の業績大幅回復予想から大和証券キャピ タル・マーケッツが投資判断を引き上げたパイオニア、メリルリンチ日 本証券が格上げししたアルプス電気がともに急伸。野村証券が格上げし た三菱地所は3連騰。第1四半期は連結営業黒字に浮上したもよう、と 26日付の日本経済新聞朝刊が報じたユーシンは1年半ぶりの高値。

半面、都内での大型プロジェクトを対象に損失を計上し、10年3 月期の連結最終損益が一転赤字見通となった平和不動産が急落。10年 3月期末の配当予想を減額した東洋建設が反落。東証1部値下がり率上 位には、ペガサスミシン製造、エービーシー・マートなどが入った。

新興市場は下落

新興市場はそろって下落した。ジャスダック指数の終値は前日比

1.1%安の53.01と、変わらずを含めて10日ぶり反落。東証マザーズ指 数は1.2%安の439.90、大証ヘラクレス指数は0.9%安の616.93とそ れぞれ続落した。

個別の材料銘柄では、イオンディライトと9月1日付で合併すると 発表したチェルト、日本農芸化学会10年度大会で機能性素材の信稲生 の研究成果を発表するファーマフーズが急伸。売買代金上位では第一興 商、ミクシィ、アスラポート・ダイニングが上げた。ユビキタス、サイ バーエージェント、日本通信が下げた。

--取材協力:近藤雅岐 Editor: Makiko Asai、Hidenori Yamanaka

参考画面: 記事についての記者への問い合わせ先: 東京 長谷川 敏郎 Toshiro Hasegawa +81-3-3201-8361 thasegawa6@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net 東京 Darren Boey +852-2977-6646 dboey@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE