長期金利:4-6月期上昇の傾向は健在か、米利上げ観測で-みずほ証

長期金利が4-6月期に上昇する という債券市場の傾向は今年も健在--。みずほ証券の高田創チーフ ストラテジストは、ここ数年間に長期金利が春先に年度のピークをつ けたのは、米国の利上げ観測が影響していたと分析した上で、「今年は

1.6%台までの上昇があってもおかしくない」と予想する。

長期金利の指標とされる新発10年国債利回りは、過去6年間では 春先以降に上昇基調をたどっており、2005年度を除くと4-6月期に いずれも当該年度のピークを記録した。25日は1.36%で取引されてお り、残すところ1週間を切った今年度についても、昨年6月11日の

1.56%が天井となる可能性が高い。

春先に金利水準が切り上がる背景として米国市場の動向が挙げら れる。高田氏によると、04年以降に米国では4-6月期にインフレ懸 念や景気回復期待が高まる傾向にあり、金融引き締め観測を受けた米 金利の上昇が国内市場にも波及する構図だと分析する。実際、こうし たジンクスに反して米国で金利が低下した05年4-6月期には、日本 でも長期金利がじり安に推移する展開となった。

高田氏は、米国では足元で景気回復を示す指標が続いているほか、 株式相場も上昇基調を維持するなど市場センチメントが改善しやすい といい、「4月以降は引き締め観測が米2年債利回りを押し上げ、10 年債利回りも4%の大台を上抜ける公算が大きい」と読む。日本の長 期金利が1.6%台に上昇すれば08年10月以来となる。

金利は夏場以降に反転か

もっとも、米国の景気回復期待やこれに伴う引き締め観測の持続 性には懐疑的な見方もある。高田氏は、市場で米国の金融政策の出口 戦略が盛り上がったとしても、米連邦準備制度理事会(FRB)が実 際に利上げに動くのは来年以降だと予想。その上で、「米金利はここ数 年と同様に夏場から低下に転じる可能性が高く、日本の長期金利も一 時的な上振れ後は1.5%以下でのレンジ形成だろう」と見込む。

高田氏はこうした金利見通しを示した上で、投資家は10年度には 貸出減少や貸出金利の低下を背景に債券運用によるインカム(金利収 入)確保を検討するともいい、「過去の経験則からは年前半の金利上昇 局面での債券買いは有効ではないか」とも話した。

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