3月25日の米国マーケットサマリー:米国債が下落、入札不調で

ニューヨークの為替・株式・債券・ 商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3282 1.3315 ドル/円 92.75 92.30 ユーロ/円 123.20 122.89

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,841.21 +5.06 +.0% S&P500種 1,165.73 -1.99 -.2% ナスダック総合指数 2,397.41 -1.35 -.1%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 1.08% -.01 米国債10年物 3.88% +.03 米国債30年物 4.76% +.03

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,092.90 +4.10 +.38% 原油先物 (ドル/バレル) 80.31 -.30 -.37%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで10カ月ぶりの安 値を付けた。トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁がユーロ圏の国を 国際通貨基金(IMF)など域外の機関が支援することは「非常に悪 い」と指摘したのが売り材料だった。

ブリュッセルで開かれている欧州連合(EU)首脳会議では、独 仏両国がまとめた国際通貨基金(IMF)の支援と2国間融資を組み 合わせたギリシャ緊急支援案が協議される。ギリシャ財政赤字の水準 は、EUの定める上限(対国内総生産比で3%)と比較すると4倍以 上。

バンク・オブ・ノバスコシアの通貨戦略担当ディレクター、カ ミラ・サットン氏(トロント在勤)は、「トリシェ総裁の発言はE U内の不透明感が続いていることを強調している。その不透明感が相 場に影響している」と指摘。「IMFによるギリシャ支援はユーロ相 場に悪影響を及ぼす恐れがあるだろう」と語った。

ニューヨーク時間午後3時19分現在、ユーロは対ドルで0.1% 下落して1ユーロ=1.3302ドル、一時は0.5%高まで買い進まれる 場面もあった。

◎米国株式市場

米株式相場は総じて下落。この日実施された7年債入札が不調に 終わったことや、ギリシャ救済に関して欧州首脳の間で意見がまとま らないことを嫌気。株価は取引終了30分前に大きく下落した。

シュルンベルジェやコノコフィリップスを中心に、エネルギー 株が下落。S&P500種株価指数のエネルギー株指数を構成する40 銘柄のうち38銘柄が値下がりした。ドルが上昇に転じたため、原油 価格が上げを消したことが背景。モンサントやデュポンが売りを浴 び、素材株は下げた。

ミラー・タバクの株式ストラテジスト、ピーター・ブックバー 氏は電子メールで、「米国債市場はここ2日間、大きく下げた」と 指摘。「これは脆弱(ぜいじゃく)な経済が最も不要とするものだ。 利回り急上昇の理由が、米経済が突如として好調さを取り戻したか らではないからだ」とコメントした。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.2%安の1165.73。一時は1.1%上昇し終値ベースで の1年半ぶり高値を上回る場面もあった。ダウ工業株30種平均は

5.06ドル(0.1%未満)上昇の10841.21ドル。一時は119ドル値上が りしていた。ニューヨーク証券取引所とナスダック市場の騰落比率 は1対2。

◎米国債市場

米国債相場は下落。10年債利回りは昨年6月以来の高水準に上昇 した。今週実施された過去最大に並ぶ総額1180億ドル規模の国債入札 では、需要が過去の平均を下回った。

7年債は急落。この日の7年債入札(発行額320億ドル)で、 投資家の需要を測る応札倍率が10カ月ぶりの低水準となったことが 嫌気された。米パシフィック・インベストメント・マネジメント(P IMCO)で世界最大の債券ファンドを運用するビル・グロス氏は、 ほぼ30年続いた債券相場の上昇が終わりに近づいているかもしれな いと指摘した。

ジェフリーズ・グループのチーフ・テクニカル・ストラテジスト、 ジョン・スピネロ氏(ニューヨーク在勤)は「7年債入札での応札は 非常に弱かった」と指摘。「2年、5年債の入札が振るわなかったこ とから、この日の入札では価格決定で多くの投資家が混乱した」と述 べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後2時58分現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)上昇の3.90%。一時3.92%と、 6月11日以来の高水準を付けた。同年債(表面利率3.625%、 2020年2月償還)価格は10/32下げて97 3/4。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反発。ドル高一服に加え、6週間ぶり 安値まで下げたことで買いが戻った。

ドルの対ユーロ相場は下落。ユーロ圏財務相会合(ユーログル ープ)のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)は、欧州連 合(EU)がギリシャのために取りまとめつつある救済計画は、国 際通貨基金(IMF)による支援とEU加盟国からギリシャへの二 国間融資を組み合わせたものになるだろうと述べた。24日には、ギ リシャ懸念とポルトガルの信用格付けの引き下げを手掛かりにドル が10カ月ぶり高値を付けた一方、金は2月12日以来の安値まで落 ち込んだ。

スイスの金精錬業者、MKSファイナンスのチーフトレーダー、 バーナード・シン氏(ジュネーブ在勤)は、「主に極東から極めて 強い実需の買いが見られる。投資家は押し目を利用して買いを入れ ている」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物4月限は前日比4.10ドル(0.4%)高の1オンス=1092.90ドルで 取引を終了。年初からは0.3%下げている。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場はほぼ変わらず。株価が上昇したことで経 済成長が継続するとの楽観的な見方が広がった一方、ドルの対ユーロ 相場の上昇を背景に代替投資先としての商品の魅力が薄れた。

原油は一時1.1%上昇。ドイツとフランスがギリシャ向け金融支 援で合意に達したことでデフォルト懸念が後退し、株価が押し上げ られたことがきっかけとなった。その後、トリシェ欧州中央銀行 (ECB)総裁が、ギリシャが不正確な数字を発表したことは「受 け入れ難い」と非難したことで、商品の上昇は一服した。

MFグローバル(ニューヨーク)のエネルギー担当バイスプレ ジデント、マイク・フィッツパトリック氏は「原油の方向性を探る ために、株とドルの動きを追っている。相場は同じ範囲を行ったり 来たりしている。原油はレンジ取引の域を出ていない」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物5月限は前 日比8セント(0.10%)安の1バレル=80.53ドルで取引を終了。年 初からは1.5%高。過去1年では53%の値上がりとなっている。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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