今日の国内市況:株式は小幅続伸、債券反落-ユーロ10カ月ぶり安値

東京株式相場は小幅続伸。為替相 場が円安に推移し、輸出採算の改善期待から自動車や電機、機械など輸 出関連株中心に見直し買いが入った。炭素繊維の値上げ方針を示した東 レがけん引する格好で、帝人などの繊維株も上げた。

日経平均株価の終値は前日比13円82銭(0.1%)高の1万828 円85銭、TOPIXは同0.16ポイント(0.02%)高の952.13。

きのうの米国債市場で5年債の入札が行われ、投資家の需要を測 る指標の応札倍率が2.55倍と、昨年9月以来の低水準を記録。これを 受けて10年債利回りは1月以来の高水準に上昇した。日米の金利差拡 大を手掛かりに、ドル・円相場は前日の海外市場で1月12日以来の円 安値を付けており、株式市場では輸出企業の業績悪化への警戒感の後退 を反映して買い安心感が強まった。

ただ、輸出関連の上げが株価指数全体を押し上げるには至ってお らず、円高メリット株である小売や食品株などは下げた。格付け会社フ ィッチ・レーティングスは24日、ポルトガルの信用格付けを1段階引 き下げた。欧州の経済弱体国の根強い財政悪化懸念に加えて、東証1部 の騰落レシオが24日時点で134%と、過熱気味とされる120%以上に あることで戻り売りも出やすくなっている。

東証1部の売買高は概算19億259万株、売買代金は同1兆3183 億円。値下がり銘柄数は896と、値上がりの643を上回った。

個別では、メリルリンチ日本証券やみずほ証券が目標株価を引き 上げた任天堂が52週高値を更新し、日本株の売買代金首位。2日間の 上昇率は14%で、08年11月以来で最大。09年12月-10年2月期は 2四半期連続で連結営業黒字を確保したもようと、25日付の日本経済 新聞が報じた不二越が急伸したのをはじめ、ファナックやツガミ、JU KIなど設備投資関連や機械株の上げも目立った。

半面、政府による輸入小麦の即時売却方式の検討は新たな火種だ とし、クレディ・スイス証券が投資判断を引き下げた東洋水産が続落。 ゴールドマン・サックス証券が格下げした全日本空輸も安い。ドバイ都 市交通システム建設工事での損失発生などで、10年3月期連結最終損 益が500億円超の赤字に転落する見通しと発表した大林組は反落。

債券反落、長期金利は一時1.365%に上昇

債券相場は反落(利回りは上昇)。前日の米国債相場が大幅続落 したことが警戒されたほか、2年国債の入札結果が弱めの内容となった ことも加わって、売りが優勢の展開となった。

東京先物市場の中心限月6月物は4営業日ぶりに反落。前日比25 銭安の138円66銭で始まり、直後には18銭安の138円73銭まで戻 した。しかし、その後は再び売りが増えて、一時は48銭安の138円 43銭と、19日以来の安値をつけた。午後には2年債入札結果が事前予 想を下回ったこともあって138円台半ばで軟調推移となり、結局は35 銭安の138円56銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の306回債利 回りは、前日比2ベーシスポイント(bp)高い1.355%で取引を開始。 その後は、徐々に水準を切り上げて、3bp高い1.365%と3営業日ぶ りの高水準をつけた。その後の取引では1.36-1.365%での推移が続 いた。

24日の米債相場は大幅続落し、米10年債利回りは3.85%程度と 1月以来の高水準をつけた。米5年債入札で最高落札利回りが入札直前 の市場予想を上回るなど低調な結果となったことが売り材料となった。

中期債相場も下落。新発5年債利回りは2.5bp高い0.525%に上 昇した。米債相場下落に加えてギリシャの財政問題を背景に欧州でも金 利が上昇していることへの警戒感もあり、市場では、25、26日に開催 される欧州連合(EU)首脳会議を控えて、ギリシャ支援の行方にも関 心が集まっていた。

この日に実施された2年債入札は市場予想と比べてやや弱めだっ た。財務省が午後零時45分に発表した表面利率(クーポン)0.2%の 2年国債(291回債)の入札結果では、最低落札価格は100円8銭、 平均落札価格は100円8銭7厘となった。

最低落札価格は事前予想(100円8銭5厘)を若干下回った。最 低と平均落札価格との差である「テール」は7厘と前回の5厘から拡大 した。応札倍率は3.0倍で、昨年9月入札以来の低水準となった。日 経テレコンによると、今回の入札ではみずほ証券が3768億円を落札し た。

ユーロが一時1.33ドル割れ-約10カ月ぶり

東京外国為替市場ではユーロが対ドルで一時、1ユーロ=1.3300 ドルを割り込み、約10カ月ぶり安値を更新した。欧州連合(EU)首 脳会議を控えて、ギリシャ支援問題の行方が注目される中、南欧諸国の ソブリンリスク(国家の信用リスク)を警戒し、ユーロを敬遠する動き が続いた。

ユーロは対ドルで一時、昨年5月7日以来の水準となる1.3284 ドルまで下落。対円でも1ユーロ=122円台後半から一時、122円27 銭まで値を下げた。

欧州ではきょうから2日間の日程でEU首脳会議が開かれる。財 政再建に苦しむギリシャの支援問題が焦点だが、ドイツのメルケル首相 は首脳会議でギリシャ支援の合意が成立する可能性を否定している。

こうした中、25日の東京市場では、一部報道で「ギリシャ問題は 氷山の一角で、イタリアにも不安がある」との中国人民銀行副総裁の発 言が伝わり、ユーロ売りが加速する場面が見られた。

ユーロは対スイス・フランで1ユーロ=1.42フラン台後半から一 時、1.4253フランまでユーロ売りが進行し、前日の海外市場で記録し た過去最安値(1.4233フラン)に接近。対カナダドルでも前日に付け た2007年11月以来の安値をうかがう展開となった。

一方、ドル・円相場は約2カ月ぶりのドル高水準となる1ドル= 92円台前半で東京市場を迎えたが、国内輸出企業などのドル売り意欲 が指摘される中、一時、91円76銭までドルが反落。ただ、午後に対 ユーロでドルが一段高となると、ドル・円も92円ちょうど前後まで持 ち直した。

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