アイフルCDS、清算価格33.875%-売り手は多額の損失も

経営再建中の消費者金融アイフル の債務を対象にしたクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の 清算価格が元本の33.875%に決まった。清算価格との差に当たる約 7割の部分について、債権回収を保証した金融機関が現金決済で求めら れる可能性がある。

最終的な清算価格は25日午前から実施された入札で決定した。 午前10時に公表された基準中値も31.375%となり、CDSを売った 金融機関の多額損失が示唆されていた。

ドイツ証券の清水純一アナリストは、「クレジットイベント(清算 事由)に該当した当時の市場の予想より低い。その理由は、CDS参 加者はほとんど外資系やヘッジファンドで流動性がなく、満期も長い ローンが引き渡されることを嫌ったためだ」と語った。

清算や決済などを手掛ける米証券保管振替機関(DTCC)によ ると、アイフルのCDSの残高は19日現在、想定元本が12億8000 万ドル(約1176億円)に上り、この7割近くが売り手側の損失とな る可能性がある。日本企業に対するCDSの清算価格入札はアイフル が初めて。

モルガン・スタンレー証券クレジット調査部の広瀬智之氏は、清 算価格を先回りした取引の相場水準の観点からほぼ想定範囲内と指摘 した。

ドイツ証券の清水アナリストは清算価格について、 過去に倒産し た金融機関で債権が大幅にカットされた事例がないことを踏まえて、 「事業会社よりも高いが、過払い請求がなかった時代のノンバンクより は低いと思われる」と語った。

クレディテックス・グループのウェブサイトによると、アイフル CDSの清算価格の入札参加者は13金融機関。参加者のうち海外勢 はBNPパリバ証券、シティグループ証券、UBS証券など11機関、 国内勢は、みずほ証券と野村証券の2機関。

ADR手続き成立から、CDS清算に

アイフルは09年9月、事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き) が事業再生実務家協会(JATP)から仮受理され、この手法で再建を 進めてきた。その後3回にわたり、クレジットイベント該当の要請が 国際スワップデリバティブ協会(ISDA)から棄却されたが、同年 12月24日にアイフルの事業再生ADR手続きが承認された後は、清 算事由該当との判定が下った。

アイフルのCDSでは、ADR手続きとのかかわりが議論となっ たが、今回のCDSが清算されても、「全体としてADRによる私的整 理はまだ多くあり、外国人投資家にとっては、秘密のうちに重要なこ とが決められ、情報が隠されてしまう手続きは不安だ」とドイツ証券 の清水アナリストは話す。

アイフルは過去に国内普通社債(SB)を発行しており、これら は、デフォルトにはなっていない。新生証券の松本康宏アナリストは、 「CDS清算がアイフルの社債の価格には、大きな影響を与えるもので はないだろう」との見方を示した。

米格付け会社のムーディーズは25日夕、アイフルの格付けCaa 1を据え置くと発表した。見通しは、ネガティブとしている。

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