ユーロが一時約10カ月ぶりに1.33ドル割れ-ソブリンリスク警戒

東京外国為替市場ではユーロが対 ドルで一時、1ユーロ=1.3300ドルを割り込み、約10カ月ぶり安値 を更新した。欧州連合(EU)首脳会議を控えて、ギリシャ支援問題 の行方が注目される中、南欧諸国のソブリンリスク(国家の信用リス ク)を警戒し、ユーロを敬遠する動きが続いた。

ユーロは対ドルで一時、昨年5月7日以来の水準となる1.3284 ドルまで下落。対円でも1ユーロ=122円台後半から一時、122円27 銭まで値を下げた。

三菱UFJ証券クレジット市場部為替課長の塩入稔氏は、目先は EU首脳会議が注目だが、「支援がまとまっても、IMF(国際通貨基 金)ではだめ、EUでは何もできないのかという受け取り方を市場が しているので、市場が納得するようなシナリオが何かというと難しい」 と指摘。その上で、「そうはいっても何か出てくる可能性は十分あり、 何も出てこなければユーロは悲惨な状況になる」と語った。

一方、ドル・円相場は約2カ月ぶりのドル高水準となる1ドル= 92円台前半で東京市場を迎えたが、国内輸出企業などのドル売り意欲 が指摘される中、一時、91円76銭までドルが反落。ただ、午後に対 ユーロでドルが一段高となると、ドル・円も92円ちょうど前後まで 持ち直した。

EU首脳会議

欧州ではきょうから2日間の日程でEU首脳会議が開かれる。財 政再建に苦しむギリシャの支援問題が焦点となるが、ドイツのメルケ ル首相は首脳会議でギリシャ支援の合意が成立する可能性を否定して いる。

また、ドイツは支援策へのIMFの参加を求めているが、みずほ コーポレート銀行国際為替のマーケット・エコノミスト、唐鎌大輔氏 は、IMFの関与について、ドイツの自国負担を軽減するためという もくろみが透けて見えるようだと「EUは一枚岩ではない」という見 方が強まりかねないと指摘。目先はIMF関与のマイナス面に市場の 目が向きやすく、ポルトガルの格下げも相まって、「ユーロの下値が軽 い環境が続く」と話す。

こうした中、25日の東京市場では、一部報道で「ギリシャ問題は 氷山の一角で、イタリアにも不安がある」との中国人民銀行副総裁の 発言が伝わり、ユーロ売りが加速する場面が見られた。

三菱UFJ証の塩入氏は「中国は外貨準備の多様化でユーロの買 い手であるという認識があるので、こうした発言があるとユーロ売り になる」と解説する。

ユーロは対スイス・フランで1ユーロ=1.42フラン台後半から 一時、1.4253フランまでユーロ売りが進行し、前日の海外市場で記 録した過去最安値(1.4233フラン)に接近。対カナダドルでも前日 に付けた2007年11月以来の安値をうかがう展開となった。

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