米国株:反落、欧州の財政悪化を嫌気-回復腰折れ懸念

米株式相場は反落。S&P500 種株価指数は前日に付けた1年半ぶり高値を維持できなかった。格付 け会社フィッチ・レーティングスがポルトガルの信用格付けを引き下 げ、UBSのエコノミストがギリシャはデフォルト(債務不履行)に 陥ると指摘したことで、世界経済の回復は財政赤字に足をすくわれる との懸念が強まった。

消費財最大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)や米エ ネルギー2位のシェブロンがダウ工業株30種平均の下げの中心とな った。シリアルメーカーのゼネラル・ミルズも安い。同社が示した業 績見通しが失望の売りを誘った。米財務省がこの日実施した5年債入 札が不調に終わり、利回り上昇につながったことも株価を一段安に追 い込んだ。

S&P500種株価指数は3営業日ぶりに下げ、前日比0.6%安の

1167.72。ダウ工業株30種平均は52.68ドル(0.5%)安の

10836.15ドル。主要6通貨のバスケットに対するドル指数は

1.3%上昇の81.982と、10カ月ぶりの高値となった。

MFCグローバル・インベストメント・マネジメントで30億ド ルの米国株運用に携わるノーマン・アリ氏は「期限を控えた債券はな お大量にあり、償還資金の調達に対する不透明感が相場の重しにな っている」と指摘。「安全志向の取引がドルを押し上げており、それ は短期的に商品にとっては弱材料だ」と述べた。

フィッチ・レーティングスは、ポルトガルの信用格付けを1段階 引き下げ「AA-」とした。従来の格付けは「AA」。同国の財政悪 化を理由に挙げた。フィッチによると、見通しは「ネガティブ」。ネ ガティブは一段の格下げの可能性が、格上げや据え置きの可能性より も高いことを意味する。

デフォルト懸念

UBSインベストメント・バンクの世界経済担当の副責任者、ポ ール・ドノバン氏は、ギリシャが「ある時点」でデフォルト(債務不 履行)に陥るとの見方を示した。また、ユーロ圏は通貨統一後最初の 大きな経済危機への対応でつまずいたとし、それがユーロへの打撃に なると指摘した。

米財務省が実施した5年債入札(発行額420億ドル)の結果に よると、最高落札利回りは2.605%。入札直前の市場予想の

2.556%を上回った。この入札結果により、9月末までの今会計年 度に1兆6000億ドルという記録的規模への拡大が予想される財政 赤字を賄う上で、米政府が直面するリスクが浮き彫りになった。

朝方発表された2月の米耐久財受注が3カ月連続の増加を示したも のの、株価は下げて始まった。商務省が発表した2月の米製造業耐久財 受注額は前月比で0.5%増加した。ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミストの予想中央値は0.6%増だった。一方、変動の大き い輸送用機器を除く受注は2月に前月比0.9%増と、エコノミスト 予想中央値を上回る伸びだった。

上昇一服

主要株価指数は前日には上昇して終了。S&P500種は2009 年3月に付けた12年ぶり安値から73%値上がりしている。

KBLリシュリュー・ゲスションのアナリスト、クレメンス・ブ ーネ氏は「市場は一息入れている」と指摘。「企業決算では今後の見通 しについて多くは示されなかった。経済指標はそれほど順調とはいえ ない。われわれは引き続き慎重だ」と述べた。

P&Gは1.4%安。前日はほぼ1年4カ月ぶりの高値で終了し ていた。化学大手の3Mは0.9%下落。

ゼネラル・ミルズが安い

ゼネラル・ミルズは1.9%安。同社は通期の利益が1株当たり

4.57-4.59ドルになるとの見通しを示し、ブルームバーグがまと めたアナリスト予想平均の4.61ドルを下回った。

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