米国債:下落、5年債は8月以来の大幅安-入札低調で

米国債市場では5年債が7カ月 ぶりの大幅安となった。この日の5年債入札(発行額420億ドル) では、最高落札利回りが入札直前の市場予想を上回ったが、その差 は昨年7月以降で最大となった。

10年債利回りは1月以来の高水準。5年債入札では、間接入札 者の落札比率がここ8カ月で最も低い水準となった。格付け会社フ ィッチ・レーティングスによるポルトガル格下げでソブリン債の保 有リスクが高まったほか、社債発行が急増したことを受け、スワッ プスプレッド(米国債利回りとスワップ金利の差)はここ20年余り で最も低い水準に低下した。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS) の金利ストラテジスト、アーロン・コーリ氏(コネチカット州スタ ンフォード在勤)は、「流れは利回りの上昇方向だ」と指摘。「入 札の影響でこのトレンドが始まったわけではない。原因はスワップ スプレッドだ。ただ入札もこの流れを維持させている。あすの入札 の見通しは不透明になっている」と語った。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時1分現在、5年債利回りは16ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01ポイント)上昇の2.58%。同年債(表面利率2.375%、 2015年2月償還)価格は23/32下げて99 2/32。

5年債利回りは一時18bp上昇と、8月3日以降で最大の上げ を記録。10年債利回りは3.85%と、1月8日以来の高水準を付け た。

入札需要

この日の5年債入札では、投資家の需要を測る指標の応札倍率 は2.55倍と、昨年9月以来の低水準となった。間接入札者の落札比 率は39.7%と、昨年7月以来の低水準。

最高落札利回りは2.605%と、入札直前の市場予想の2.556%を 上回った。最高落札利回りと市場予想との差は4.9bp。ブルームバ ーグのデータによれば、これは5.4bpとなった7月以来で最大。

米議員らは、中国に対して人民元の上昇を容認させるよう再び 動きを活発化させている。シューマー米上院議員は23日、中国に人 民元を切り上げるよう圧力をかける法案を5月末までに可決させる ことを目指すと明らかにした。

ブラスエラ・アナリティクスのストラテジスト、ジョゼフ・ブ ラスエラ氏は「間接入札者の落札比率が低水準だったことに、中国 が行動を起こさないことが関係していたとしても不思議はない」と 述べた。

スワップスプレッド

前日の2年債入札(発行額440億ドル)では、応札倍率は3.00 倍と、12月の入札以来の低水準だった。あすは7年債入札(発行額 320億ドル)が実施される。

10年物のスワップスプレッドは前日、初めてマイナスに転落し た。24日はマイナス7.3bpとなり、ブルームバーグがデータを取 り始めた1988年以降で最も低い記録を更新した。

マイナスのスワップスプレッドは、米国債利回りがスワップ金 利を上回っていることを意味する。通常はスワップ金利の方が国債 利回りよりも高い。変動金利が投資家の信用リスクを測るロンドン 銀行間取引金利(LIBOR)に基づいて決まるためだ。

フィッシャー・フランシス・ツリーズ・アンド・ワッツ(ニュ ーヨーク)の資産運用担当者、デービッド・ティーン氏は、景気が 力強さを増しつつある兆候が社債需要を押し上げ、借り手が固定金 利から変動金利への交換を進める中でスワップスプレッドの押し下 げにつながったと分析した。

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