2月の輸出は3カ月連続で前年比2けた増、自動車が好調

日本の2月の輸出額は、世界経済 の持ち直しがアジアを先頭に欧米を含む全地域に広がっていることを 受けて、3カ月連続で前年比2けた台のプラスを維持、2008年9月の リーマン・ショック前の約7割の水準まで回復した。また、輸入も2 カ月連続で大幅に増加し、貿易収支は11カ月連続の黒字となった。

財務省が24日発表した2月の貿易統計速報(通関ベース)による と、輸出は前年同月比45.3%増の5兆1287億円と前月(同40.9%増) から拡大。輸入額も同29.5%増の4兆4777億円と前月(同8.8%増) を大幅に上回り、貿易収支(原数値)は6510億円の黒字となった。

輸出額の大幅な増加はリーマン・ショック後に大幅に落ち込んだ 反動もあるが、水準は07年9月から08年8月までの年間平均の

71.5%まで戻ってきた。商品別では自動車が前年同月比105%増、自 動車の部分品も同121.7%増と大幅に伸びたほか、半導体等も同

69.1%増と好調で、日本の主力産業の回復基調が明確になった。

輸出は昨年11月のアジア向けを皮切りに、同12月に欧州連合(E U)向け、今年1月には米国向けが順に前年比増加に転じた。政府が 15日発表した3月の月例経済報告では輸出は緩やかに増加している とし、当面、増加傾向が続くと指摘。これに伴い、企業収益の改善が 期待されることなどから景気の基調判断を8カ月ぶりに上方修正した。

マネックス証券の村上尚己チーフエコノミストは発表後のリポー トで、「09年半ばまで景気回復をけん引していた中国などアジアに加 えて、同年末以降、米国も加わり、世界経済の回復モメンタムはより 強固となり、日本経済を支えている」と指摘、輸出回復に伴う企業の 業績回復はしばらく続くとの見方を示している。

リコール問題の影響は限定的

地域別では、米国向けは自動車や関連部品などが主導し、輸出額 が前年同月比50.4%増の8371億円と2カ月連続で増加。中でも自動 車は金額ベースで同129.9%増、数量ベースで同97.1%増と好調で、 同省ではトヨタ自動車のリコール問題の影響は限定的とみている。

アジア向けは自動車や半導体がけん引し、同55.7%増の2兆7756 億円、中国向けも同47.7%増の9024億円といずれも4カ月連続で増 加したほか、EU向けも同19.7%増の5880億円と堅調だった。この ほか、これまで減少が続いていたロシアや中東向け輸出額も増加し、 07年8月以来、全地域でプラスに転じた。

ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査の予想中央値は、 2月の輸出額が前年同月比45.7%増、輸入額が同33.0%増。貿易収支 は原数値が5606億円、季節調整済みが3892億円の各黒字だった。

季節調整値では、2月の輸出は前月比1.7%減の5兆7038億円と 09年2月以来のマイナス。 輸入は同1.6%増の5兆2333億円だった。 前出の村上氏は「1月の季調済み輸出金額が前月比9.1%増と大幅増 の直後にもかかわらず、2月は小幅な減少」と指摘。1-2月をなら してみれば、輸出金額はかなり堅調な伸びとしている。

野村証券の木内登英チーフエコノミストはブルームバーグ・ニュ ースに対し、「日本の輸出は足元で好調な動きを持続している。アジア 経済の好調は今後も続く可能性が高く、これに併せて日本の輸出は比 較的高い伸び率で推移する」と予想。先行きについては「円高が進ん だ影響や中国、米国の政策効果が落ちてくることから、4-6月期に かけては少し減速する」との見方を示している。

--取材協力 氏兼敬子 Minh Bui,Sachiko Ishikawa Editor:Hitoshi Ozawa, Norihiko Kosaka

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