セディナ:東南アジアに信販現法を設置、三井物産が支援

三井住友フィナンシャルグループの カード会社セディナの舟橋裕道社長(61)は、現地当局の認可を前提に 年内にも東南アジアで信販事業の現地法人を設立する考えだ。海外収益 の拡大が狙いで、親密先の三井物産から海外ビジネス網活用や進出ノウ ハウの提供を受けるという。

舟橋社長は19日、ブルームバーグ・ニュースのインタビューに応じ 海外事業について「あと半年ぐらいで始めたい」と述べた。ゼロから始 め、営業利益に占める海外割合を「5年以内に20%に引き上げたい」と 意欲を見せた。現法を設置する場所が東南アジアのどの国や地域になる かについては言及を避けた。

国内カード会社の間では、流通系のイオンクレジットサービスが香 港やタイ、ベトナムなどに進出。クレディセゾンは今月、海外事業推進 部を立ち上げるなど、アジアを中心に海外リテール(個人向け)市場を めぐる競争が激化している。セディナは2.2%を出資する大株主の三井 物産との連携を手掛かりに同事業の拡大を目指す。

舟橋氏は「東南アジアはまだ給与水準も低く分割で物を購入する信 販の潜在ニーズは強い」と述べ、市場を見極めながら事業拡大の機会を 探る考えを示した。5月には第三者割当増資に伴い三井住友FGの出資 は45.8%から67.7%に上昇。連結子会社化と銀行法への対応でリスク管 理や経営企画部門などで人材を受け入れる予定という。

来年度経費「10%削減したい」

セディナは2009年4-6月期に「過払い」利息返還引当金253億円 に加え、リストラ費用を含む特別損失229億円を計上、通期予想をそれ までの18億円の最終黒字から407億円の最終赤字へと大幅に下方修正し た。スタンダード・アンド・プアーズは15日付のリポートで、同社が 中期計画で掲げる10年度190億円、11年度300億円の営業利益目標につ いて「達成できるか疑わしい」と指摘した。

舟橋社長は「あえて高い目標を掲げ、それを達成するための施策を 取った」と説明。自らの指導力で「過払い」やリストラの思い切った費 用計上を想定より早く実現、より多くの経費削減ができたと指摘した。 今後は2、3年でカード、信販、集金代行といった統合した企業の事業 を組み合わせる「合併の相乗効果」を最大化することで、「中期計画の 営業利益目標は十分達成できる」とした。

コスト削減はさらに続ける意向で、舟橋社長は「10年度は経費全体 の10%を削減したい」と強調。特に人員に関しては、09年度は827人の 希望退職などで約74億円のリストラ効果を得たが一段の見直しをすると いう。約500人の派遣社員を200人まで減らすなどの方法で、「10年度に 約60億円の削減効果をみている」と話した。

過払いは「ピークアウト」

同社の利息返還関連費用は、09年4-6月は99億円、7-9月は94 億円、10-12月は75億円。舟橋社長は過払い利息返還請求の見通しにつ いて、「受付件数は、ここ半年ぐらい前年割れしており、減少傾向が顕 著になってきている。今後も下がると思う」との見方を示した。

一方で、アコムなど消費者金融大手は利息返還請求の高止まりに苦 しみ、大規模なリストラを余儀なくされている。舟橋社長は「請求者の 債権をみると、延滞債権から正常債権、完済債権へと徐々にシフトして いっている。カード業界は請求者に占める完済者の比率が多く、全体の 傾向を先取りしている部分があるのでは」と分析した。

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