債券は続伸、投資家の超長期ゾーンの買いで-郵貯資金の流入期待も

(長期金利を更新し、第8段落を追加します)

【記者:池田祐美】

3月24日(ブルームバーグ):債券相場は続伸(利回りは低下)。 朝方は前日の米国市場で株高、債券安となった流れを受けて売りが優 勢だったが、投資家から超長期債を中心に買いが入ると相場は堅調推 移に転じた。

トヨタアセットマネジメントの深代潤チーフファンドマネジャー は、「日銀の追加緩和決定後の持ち高調整などが済んで、今期中に消化 しておくべき資金で、債券に買いが入っている」と説明。ゆうちょ銀 行の預入限度額引き上げについては、「日本郵政の資金が市場に流入す ることへの期待感があり、短期的には債券の買い材料だ」と述べた。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の306回債利回 りは、前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い1.35%で取引を開始し た。しかし、その後は徐々に水準を切り下げ、午後3時40分過ぎには 1bp低い1.335%に低下した。

超長期債が買われた。新発20年債利回りは2bp低い2.125%、新 発30年債利回りは1.5bp低い2.255%に低下した。損保ジャパン・グ ローバル運用部の砺波政明債券運用第1グループリーダーは、「昨日に 国債大量償還があり、資金が継続的に流入している。来年度の運用資 金も前倒し気味に入っており、キャリー(金利収入)を稼ぐ動き。金 利状況が変わらないなら前倒しでキャリーを取る感じではないか」と 説明した。

政府は24日、日本郵政の事業改革案を公表した。民間金融機関が 反発していたゆうちょ銀行の預入限度額引き上げは、現行の1000万円 から2000万円に拡大する。早ければ2010年中にも適用される見通し。

債券先物3日続伸

東京先物市場の中心限月6月物は3日続伸。前日比2銭高の138 円84銭で始まった後、日経平均株価の反発を受けて、すぐに9銭安ま で下げた。しかしその後は、徐々に買いが優勢となり、一時は14銭高 の138円96銭まで上昇し、17日以来の高値をつけた。結局は9銭高 の138円91銭で引けた。

朝方は売りが優勢だった。BNPパリバ証券の山脇貴史シニア債 券ストラテジストは、海外市場の流れを引き継いで株高、債券安の展 開だと説明した。23日の米国株相場は続伸し、S&P500種株価指数 は1年半ぶりの高値に上昇した。半面、米債相場は下落して、米10 年債利回りは3bp高い3.69%程度となった。

しかし、売りが続かない中、25、26日に開かれる欧州連合(EU) 首脳会議を控えて、ギリシャの財政問題も注目されており、次第に買 いが優勢となったもようだ。シュロダー証券投信投資顧問運用部の塚 谷厳治債券チームヘッドは、「ユーロが下落しており、欧州の問題が深 刻化する懸念がある。ヘッジファンドも債券を売りづらい雰囲気」と 説明した。

あす2年債入札

財務省はあす25日、2年利付国債(4月債)の価格競争入札を実 施する。表面利率(クーポン)は前回の290回債より0.1ポイント低 い0.1%か、据え置きの0.2%が予想されている。発行額は前回と同じ 2兆6000億円程度。

モルガン・スタンレー証券の伊藤篤債券ストラテジストは、今回 の入札について、「クーポンの水準が0.1%か0.2%かということはあ るが、日銀の金融政策が緩和方向なので、波乱はないのではないか」 とみている。

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