ギリシャ危機でFRBとECBの姿勢に違いも-ユーロ下落の公算

各国政府はギリシャ財政危機の教 訓を学ぶべきだとするトリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁の呼び掛 けが欧米金融当局の姿勢の違いを際立たせ、これに伴いユーロが2006 年の安値に向け下落する可能性がある。

ギリシャやスペイン、ポルトガル、アイルランドに財政赤字削減 計画を示すよう求める投資家の圧力が強まる中、金融面での刺激策の 解除はユーロ圏全体ないし一部の国にリセッション(景気後退)の二 番底のリスクばかりかデフレのリスクまでも高める。経済成長が減速 する恐れから、ドイツ銀行や英HSBCホールディングスなどのエコ ノミストは、ECBの政策金利引き上げペースが当初の想定よりも緩 やかになると予想している。

一方、米国では議会から対国内総生産(GDP)比で10%を超え る水準にある財政赤字を批判する様子がほとんど見られず、バーナン キ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が真っ先に金融引き締めに踏 み切った場合、トリシェ総裁の慎重な姿勢と対照を成す可能性がある。

英ヘッジファンド運営会社ブルーゴールド・キャピタル・マネジ メントは米国と欧州の異なるアプローチの結果、09年末までの10年 間の半ばごろにFRBの政策金利がECBを上回った際にユーロが下 落したのと同様に、ユーロが06年3月以来の安値となる1ユーロ=

1.20ドルまで下落すると予想する。

モルガン・スタンレーで主任為替ストラテジストを務めた経歴の あるブルーゴールドのマネジングディレクター、スティーブン・ジェ ン氏は「こうした政策の相違がわたしの先行き予想の中心となる柱の 1つだ」と説明。「これが投資家がユーロに慎重になる必要があるもう 1つの理由だ」と指摘した。

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