東京外為:ユーロが下落、ギリシャ救済合意への懐疑的見方根強い

東京外国為替市場では、午後の取 引でユーロが水準を切り下げる展開となった。週後半に欧州連合(E U)首脳会議を控えて、市場ではギリシャ救済に向けた合意に懐疑的 な見方が根強く、ユーロ買い戻しの動きは限定された。

ユーロ・ドル相場は午前の取引で一時1ユーロ=1.3569ドルと、 2営業日ぶりの水準までユーロが値を戻す場面も見られたが、午後は

1.35ドル台前半まで押し戻されている。

ドイツ証券の深谷幸司シニア為替ストラテジストは、ユーロ・ド ル相場はポジションの積み上がり状態を勘案すると、材料次第で持ち 高調整に伴うユーロの買い戻しもあり得ると指摘。しかし、「ギリシャ の財政問題の懸念は根深い」として、引き続き1ユーロ=1.3500ド ルをめぐる攻防が続くとみている。

ユーロ・円相場は午前に一時1ユーロ=122円62銭と、前日の ニューヨーク時間午後遅くに付けた122円21銭からユーロが上昇。 午後は122円台前半で推移した。

一方、ドル・円相場は1ドル=90円台前半でもみ合い。朝方に一 時90円6銭を付けたあと、90円38銭まで値を戻したが、午後は午 前に形成されたレンジ内での取引が続き、日中の値幅は32銭にとど まった。

25、26日にはEU首脳会議が開かれるが、ドイツのメルケル首 相は独ラジオ局のドイツ放送局とのインタビューで、EU首脳はギリ シャ支援への期待を膨らませることで市場に「幻想」を与えてはなら ないと述べている。

米商品先物取引委員会(CFTC)によると、シカゴマーカンタ イル取引所(CME)の国際通貨市場(IMM)では、ユーロ通貨先 物の取組残高(非商業部門)は、16日時点で買い持ちが4万1800枚、 売り持ちが8万8141枚で、4万6341枚の売り越しとなっている。

ギリシャ救済に一喜一憂

半面、欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は、必要となった 場合、同中銀が市中銀行から受け入れる担保のルールを見直す用意が あると述べるなど、ギリシャ救済に向けて姿勢を軟化させる動きも見 られている。

ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長(ルクセ ンブルク首相兼国庫相)も22日に欧州議会の委員会で、EUと国際 通貨基金(IMF)の両方がギリシャを支援することは可能だとの認 識を示した。その上で、EUによる解決の方を好むと語っている。

みずほ証券の林秀毅グローバルエコノミストは、ギリシャの自助 努力を重視するドイツに対して、ハードルを下げて救済の道を残す意 見もあり、「総論は合意しても、各論を詰め切れない欧州の体質が露呈 している」と説明。混乱を避けるために最終的には救済に落ち着くと いうのが既定路線だとした上で、ユーロは市場の期待感の振れに左右 される展開が続くとみている。

新興国の金融引き締め警戒

一方で、先週末19日には、インド準備銀行(中央銀行)が、1 カ月後の政策決定会合を待たずに、2008年7月以来となる利上げに 踏み切った。

みずほ証の林氏は、市場では「新興国の出口政策」に対する懸念 が生じやすく、リスク回避に伴う円高圧力がくすぶっているとみてい る。

--取材協力:関泰彦 Editor:Masaru Aoki, Hidenori Yamanaka

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