日本株は小反落、市況低迷の不動産や通信など内需関連安い-こう着感

東京株式相場は小反落。公示地価 の下落傾向や内需の低迷長期化などから、三井不動産など不動産株が売 られた。通信や電気・ガス、証券株といったほかの内需関連にも安いも のが目立つ。株価指数の値幅が小さく、相場全体にこう着ムードが強か った。

大和住銀投信投資顧問の窪田真之シニアファンドマネジャーは「足 元の世界景気の回復力は強く、業績面からは売りにくい。ただ巨額の財 政出動と金融緩和に景気が支えられている実態があり、出口戦略への不 安が買い上がりにくくしている」と述べ、世界的にリスク商品のボラテ ィリティ(価格変動性)が低下しやすい環境にあると指摘した。

日経平均株価の終値は前週末比50円57銭(0.5%)安の1万774 円15銭、TOPIXは1.56ポイント(0.2%)安の947.37。

3連休明けの株価指数は先週末終値をはさんでこう着、方向感が出 にくかった。為替動向やギリシャ財政問題など不透明要因が残るうえ、 需給面でも来週に3月期末を迎えるため、国内機関投資家は売買を手控 える傾向にある。TOPIXの値幅は3.92ポイントにとどまり、2月 16日(3.74)以来1カ月ぶりの小ささだった。

TOPIXの下落寄与度では、情報・通信、不動産、電気・ガス、 証券・商品先物取引といった内需関連が上位に並んだ。「内需に日本独 自の回復要因が全くないなか、不動産は特に公示地価や空室率など足元 で市況の弱さが出ている」と、大和住銀の窪田氏は強調する。

野村証券の住宅・不動産セクター担当アナリストの福島大輔氏は 23 日付リポートで、「地価下落率は改善してきたが、上昇に転じると は考えづらい状況」と指摘。2011年から12年にかけてオフィスビルの 大量供給が控えており、オフィス需給がひっ迫する可能性は高くないと もコメントしている。

外国為替市場では円が対ユーロなどで、19日の株式市場の通常取 引終了時点から円高傾向となった。三菱UFJ証券の藤戸則弘投資情報 部長によると、「ギリシャへの懸念は一時織り込んだとの見方もあった が、足元ではドイツとフランスの足並みが乱れるなど不透明感がある」 ことを指摘する。

輸出一角や原発関連高い

為替への警戒は株価の上値を抑える要因ながら、ソニーなどの電機 株や自動車株は堅調で、株価指数の下げ幅は限定的だった。相場全体の こう着ムードを反映し、東芝や日本製鋼所などテーマ性のある原発関連 株がにぎわった。

みずほインベスターズ証券の稲泉雄朗エクイティ情報部長は「イン ドの利上げは世界的な景況感の良さを再確認させた。それに対して日本 はデフレが継続しており、新年度を控えて内需から外需株に保有を一段 とシフトする動きが出ている」と述べた。

インド準備銀行(中央銀行)は19日、1カ月後に予定される政策 決定会合を待たずに、2008年7月以来の利上げに踏み切った。インフ レ率が1年4カ月ぶり高水準となったことなどが要因。

原発関連については、30年までに少なくとも原発を新たに14 基増 設することなどを柱とした国の「エネルギー基本計画」の原案が明らか になったと、20日付の読売新聞朝刊などが報道。23日付の日本経済新 聞朝刊は、米マイクロソフト会長のビル・ゲイツ氏が東芝と組み、次世 代原子炉の開発に乗り出すとも報じており、市場拡大期待が高まった。

東証1部の値上がり銘柄数は649、値下がりは871。売買高は概算 17億1874万株、売買代金は1兆1799億円だった。

新興市場は続伸

新興市場はそろって続伸した。ジャスダック指数の終値は前週末比

0.9%高の53.35と5日続伸。東証マザーズ指数は3%高の451.90と7 連騰で、大証ヘラクレス指数は1.6%高の627.94と12連騰。

個別の材料銘柄では、11年1月期の連結純利益が前期比47%増の 計画と自社株買いを発表したジャストプランニングが値幅制限いっぱい のストップ高。10年3月期の期末配当予想を従来のゼロから2円とし たVTホールディングスは反発した。売買代金上位では、サイバーエー ジェントやユビキタス、ブロードバンドタワーが上げた。

半面、10年3月期の連結純損益予想を従来の6000万円の黒字から 3億9000万円の赤字へ下方修正したUBICが急落。売買代金上位で は、スタートトゥデイ、ダヴィンチ・ホールディングス、第一精工など が下げた。

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