日米選挙控え海外勢の「債先売り・株先買い」活発化も-新生銀の勝氏

新生銀行キャピタルマーケッツ部 の勝智彦次長は、日本は今年7月に参院選挙、米国では11月に中間選 挙を控えて、両政府とも景気重視の政策姿勢を取ることが見込まれる ことから、海外投資家による日本の債券先物売り、株式先物買いが活 発化する可能性があるとの見方を示した。

勝氏は、2010年度の長期金利の推移について、1.5%を中心に1.3 -1.7%程度のレンジになると予想した上で、「4-6月に上昇し、冬 にかけて低下傾向になる」と説明した。上限の1.7%をつければ08年 7月以来の高水準。インタビューは18日に行った。

米国では中間選挙をにらみ、雇用対策や景気対策が優先されてい る。オバマ米大統領は18日、失業者を採用した企業に対する減税など を盛り込んだ180億ドル(約1兆6300億円)の雇用促進法案に署名し た。勝氏は、「米国で中間選挙があり、株高が続くのであれば、米債は 売られやすい地合いになる」と述べた。

日本でも参院選を前に、追加経済対策の観測が浮上している。18 日付の日本経済新聞は、政府・与党内で10年度予算成立後の追加経済 対策を求める声が強まってきたと報じた。10年度予算案に計上した予 備費など計2兆円の別枠を活用するという。連立与党の国民新党は7 兆円程度の補正予算編成の検討を始めたとも伝えている。

長期金利1.7%まで上昇か

前週の債券市場では、追加経済対策の観測が広がったことを受け、 長期金利の指標とされる新発10年債利回りは1.37%と約1カ月半ぶ りの水準まで上昇した。選挙が接近すれば、追加経済対策が現実味を 帯びてくるとみられており、勝氏は「長期金利が夏から秋にかけて、

1.7%程度まで上昇する可能性がある」と述べた。債券運用戦略につい ては、「金利水準が高くなったところで5年債を買いたい」と語り、相 場下落時に押し目買いの姿勢で臨む方針を示した。

日本銀行は16、17日に開いた金融政策決定会合で、期間3カ月の 資金を年0.1%で金融機関に貸し出す「新型オペ」の供給総額を20兆 円に倍増することを決めた。

勝氏は、こうした日銀の追加緩和について「政府に押し切られた 感じで中途半端。どうせやるなら積極的にやった方が良いのではない か」と述べた。為替相場に関しては、米連邦準備制度理事会(FRB) が金融政策を中立から引き締め気味にしている半面、日銀の緩和姿勢 が続いていることから、円安傾向になるとの見方を示した。

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