NY外為(22日):ユーロ上昇、ギリシャ懸念鎮める発言相次ぐ

ニューヨーク外国為替市場では ユーロが対ドルで下げから反転。ギリシャ支援の準備が整っていな いとの懸念を鎮静化させようと欧州指導者らの発言が相次ぎ、高利 回り資産への売り圧力が和らいだのが背景。

ドイツのメルケル首相が投資家に対し、今週の欧州連合(EU) 首脳会議でギリシャ支援をめぐる合意が成立すると見込むべきでは ないと述べたのがきっかけとなり、ユーロは一時下落する場面もあ った。スイス・フランはユーロに対して、1999年のユーロ導入以来 の高水準に上げた。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニア 為替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏は「ユーロはニ ュースに敏感に反応する」と語り、「ギリシャは救済を求めてはお らず、低金利での借り入れを望んでいる。市場参加者はユーロ相場 が1ユーロ=1.35ドル近くにとどまることを望んでいる」と語った。

ニューヨーク時間午後4時38分現在、ユーロはドルに対して前 営業日比0.2%高の1ユーロ=1.3554ドル(前営業日は同1.3530ド ル)。一時は今月2日以来の安値となる1.3464ドルまで売り込まれ る場面もあった。ユーロは対円では0.3%下げて1ユーロ=122円22 銭。一時は5日以来の安値となる121円6銭まで下げた。ドルは対 円で0.4%下落して1ドル=90円18銭(前営業日は90円54銭)。

ギリシャをめぐる問題

ギリシャのパパンドレウ首相は、EUの財政安定成長協定が定め る水準まで財政赤字を縮小すると言明し、同国がユーロ圏から離脱 するとの憶測は滑稽だと述べた。

パパンドレウ首相は同国議会で演説し、財政赤字削減に向けて金 融支援を要請したことはないと語った。ギリシャの昨年の財政赤字 は、EUの定める対国内総生産(GDP)比最大3%の水準を4倍 以上、上回った。

トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁は必要とあればECBは担 保基準をあらためて精査すると述べており、ECBの姿勢を軟化さ せている。

ギリシャのパンガロス副首相は、EU首脳らが早急にギリシャ支 援で合意しなければ、統一通貨ユーロは崩壊する可能性があると指 摘した。ロイター通信が報じた。同報道後、ユーロは一時下落した。

ソシエテ・ジェネラルの通貨ストラテジスト、グレッグ・アンダ ーソン氏は、「今は落ち着いてリラックスした市場ではない」と述 べ、「解決策が打ち出されつつあるとのニュースの見出しに相場は 振り回されているが、解決策など1つも打ち出されていない。ユー ロ・ドル相場が今のレンジを抜けるには、ギリシャ問題に関して恒 久的な材料が発表されなくてはならない」と述べた。ユーロは2月 8日以来、1ユーロ=1.3436-1.3839ドルのレンジで推移している。

フランが上昇

スイス・フランは対ユーロで上昇、最高値の1ユーロ=1.4309フ ランを記録した。トレーダーの間ではスイス中銀がフラン売り介入 姿勢を弱めつつあるとの見方が広がった。

スイス国立銀行(SNB、中央銀行)はこの日も「行き過ぎた」 フラン上昇を抑制するために必要に応じて「断固とした行動」を継 続すると述べたが、フランはなおも上昇した。

スイス中銀はフラン上昇を抑制したい姿勢を明確にしているが、 ギリシャやポルトガル、スペインの財政赤字問題を背景にスイス・ フランに対する質への逃避需要は大きい。

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