3月19日の米国マーケットサマリー:株が下落、ドルと円は上昇

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3535 1.3608 ドル/円 90.55 90.39 ユーロ/円 122.57 122.99

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,741.98 -37.19 -.3% S&P500種 1,159.89 -5.94 -.5% ナスダック総合指数 2,374.41 -16.87 -.7%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .99% +.03 米国債10年物 3.69% +.01 米国債30年物 4.58% -.01

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,107.60 -19.90 -1.76% 原油先物 (ドル/バレル) 80.61 -1.59 -1.93%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルと円が主要通貨に対して上 昇。インド準備銀行が予想に反して2008年7月以来初めてとなる 利上げを実施、高成長国通貨への需要が後退した。

ユーロはドルに対して週間ベースで1月以来最大の下落。ギリ シャが欧州連合(EU)からの資金支援確保に失敗するとの懸念か ら、売りが膨らんだ。英ポンドはすべての主要通貨に対して下落。 イングランド銀行の金融政策委員会(MPC)メンバー、アンドル ー・センタンス氏が、英景気は「二番底」に陥る可能性があると指 摘したことが背景。この日は商品や株式相場も下げた。

UBSの為替ストラテジスト、ブライアン・キム氏は「ユーロ 圏は混乱状態にある」と指摘。「インドが政策金利引き上げを決定 したことも、ドル買いにつながっている」と述べた。

ニューヨーク時間午後1時58分現在、ユーロはドルに対して 前日比0.5%安の1ユーロ=1.3539ドル(前日は同1.3608ドル)。 週間ベースではユーロは対ドルで1.7%安。ユーロは対円で0.5% 安の1ユーロ=122円40銭(前日は同122円99銭)。ドルは対円 でほぼ変わらずの1ドル=90円40銭(前日は同90円39銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。ダウ工業株30種平均は9営業日ぶりの値 下がりとなった。インド準備銀行(中央銀行)が予定されていた会 合の時期を待たずに利上げに踏み切ったことで、景気刺激策の引き 揚げで世界の成長が抑制されるとの懸念が広がった。

S&P500種株価指数では、エクソンモービルやダウ・ケミカ ルなどエネルギー・資源株の下げが目立った。原油相場が一時、バ レル当たり80ドルを下回ったことが嫌気された。金融株も下落。 ゴールドマン・サックス・グループが銀行や証券会社の業績見通し を引き下げたことに反応した。パームも大きく下落。売上高見通し がアナリスト予想に届かなかった。キャナコード・ファイナンシャ ルはパームの株価予想をゼロに引き下げた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.5%安の1159.90。2月23日以来の大幅な下げと なった。週間では0.9%上昇した。ダウ工業株30種平均は37.19ド ル(0.4%)下げて10741.98ドル。

バークレイズの調査責任者、ラリー・カンター氏はインドの利 上げ発表前にブルームバーグラジオのインタビューで、「刺激策と いうパンチボウル(パーティーのアルコール飲料)から目を離さな い方が良い」とし、「回復を勢い付かせるため資金が投入された国 では、政府がその刺激策の引き揚げに動くだろう。これは実際、大 きなリスクだ」と指摘していた。

◎米国債市場

米国債市場は2年債と10年債の利回り格差が昨年12月以来の 最小に縮小。今週発表された2月の消費者物価指数(CPI)が前 月から変わらなかったほか、同月の生産者物価指数(PPI)が予 想以上の落ち込みを示したのが背景だ。

2年債は週間ベースで3週連続安、昨年8月以来で最長となっ た。来週は2年、5年、7年債の入札が実施される。入札規模は過 去最大に並ぶ1180億ドル。連邦公開市場委員会(FOMC)は16 日に発表した声明で、「長期にわたって」低金利を維持すると述べ たほか、住宅ローン担保証券(MBS)の購入を今月で終了する意 向を示した。

SEIインベストメンツで80億ドル相当の資産運用に携わる ショーン・シムコ氏は「インフレ抑制見通しが短期債よりも長期債 に有利に働いている」と述べ、「市場参加者が供給を見込んでいる ほか、量的緩和も終わりが近づきつつあることから利回りカーブは フラット化しつつある」と指摘した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後1時36分現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01ポイント)下げて3.66%。2年債と10年 債の利回り格差は2.69ポイントと、終値ベースで12月9日以来 の最小を記録した。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は下落。ドルの上昇を背景に代替投資 先としての金の魅力が後退し、6週間ぶりの大幅安となった。

主要6通貨のバスケットに対するドル指数は一時0.8%高。ア ナリストによると、金は1オンス=1118ドル近辺の20日間移動平 均を割り込むと下げ足を速めた。ギリシャ財政懸念を背景とするヘ ッジ需要もあり、金は前日までの4日間では2.3%上昇していた。

ラサール・フューチャーズ・グループのトレーダー、マシュ ー・ジーマン氏(シカゴ在勤)は「ドルが上昇すれば、金は上昇し にくくなる。また、安全な投資先として投資資金がドルに集まるこ ともある」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物4月限は前日比19.90ドル(1.8%)安の1オンス=1107.60ドル で取引を終了した。中心限月としては2月4日以降で最大の下げ。 週間ベースでは0.5%上昇した。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は続落。ドルの対ユーロ相場が上昇した ことで代替投資としての商品への需要が後退し、一時6週間ぶりの 大幅安となった。

原油は一時2.9%安。ギリシャが欧州連合(EU)から金融支 援を取り付けられないとの懸念からユーロが下げたことが背景。原 油相場が今週、1バレル=83ドルを超える水準を維持できなかった ことも売りを誘った。

トラディション・エナジー(コネティカット州)のアナリスト 兼ブローカー、ジーン・マクギリアン氏は「原油相場はドルの動き を追っているようだ。83ドル台から下げたのは、燃料需要が5年間 の平均を下回っているからだ」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前 日比1.52ドル(1.85%)安の1バレル=80.68ドルで取引を終了。 一時は79.86ドルを付け、2月4日以来の大幅安となる場面もあっ た。週間ベースでは0.7%下げた。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212- 617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor:Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE