今日の国内市況:株式が反発、長期金利は一時1.355%-ユーロ下落

日本株相場は反発。3月のフィラ デルフィア連銀製造業景況指数が市場予想を上回るなど、米国景気の 回復が好感され、トヨタ自動車やソニー、キヤノンなど輸出関連株が 買われた。ただ、ギリシャの財政問題がくすぶる上、3連休を控え積 極的に上値を追う向きは少なく、売買は低調だった。

日経平均株価の終値は前日比80円69銭(0.8%)高の1万824 円72銭。TOPIXは同8.14ポイント(0.9%)高の948.93。東証 1部の騰落銘柄状況は、値上がり1144、値下がり398。

米フィラデルフィア連銀が18日に発表した3月の同地区製造業 景況指数は18.9と、前月の17.6から上昇、7カ月連続で拡大した。 同指数は、ゼロが拡大と縮小の境目を示す。週間失業保険申請件数も 小幅に減り、18日の米株式相場は、景気回復期待を背景にダウ工業株 30種平均が8連騰、2008年10月以来の高値を更新した。

米国株の強さを好感する格好で、東京市場では朝方から輸出関連 株に買いが先行。輸送用機器、電気機器は東証1部33業種の値上がり 率上位に顔を出した。売買代金上位ではトヨタやソニー、東芝、ホン ダ、キヤノンなどが上昇。ソニーはリーマン・ショック直後の08年9 月以来の高値を更新した。業種別ではパルプ・紙やゴム製品、ガラス・ 土石製品株も買われた。

もっとも相場全体の上値は重く、日経平均は今週の高値(1万864 円、17日日中ベース)を抜け切れず、特に午後はもみ合う展開。3連 休を控え積極的に上値を買い上がる向きは少なく、東証1部の売買代 金は1兆1834億円と前日から6%弱減少、過去1年間の1日平均1兆 4225億円も大きく下回った。

下落業種では、不動産株の下げが目立った。国土交通省が18日公 表した公示地価(10年1月1日時点)によると、全国平均の全用途地 価は前年比4.6%下落(前年は3.5%下落)と2年連続で下がった。市 況悪化が警戒されて売りが優勢。このほか、その他金融や証券、建設 も安く、日本銀行の追加金融緩和期待から直近の上昇が目立っていた 業種が軟調となった。

個別では、楽天が持ち分法適用関連会社化すると発表したソース ネクスト、米国のリチウムイオン電池事業に伊藤忠商事が出資すると 発表した戸田工業がいずれもストップ高。10年2月期の連結純利益は 従来予想レンジの75億-150億円を上回る235億円になったもようの イオンが反発。

ミサワホームが株式公開買い付け(TOB)で完全子会社化する 東北ミサワホーム、コスト削減などで10年3月期の連結最終利益は従 来予想を46%上回る見通しと発表した日本道路が大幅高。主要顧客の 自動車業界の回復が想定より早く、10年3月期の連結営業利益予想を 増額修正したフコクも買われ、連想から鬼怒川ゴム工業など低位のゴ ム製品株にも買いが膨らんだ。

半面、林兼産業と東都水産が大幅安。クロマグロの禁輸観測から 飼料、畜用需要の高まりを見込み直近の上昇が目立っていたが、ワシ ントン条約締約国会議の委員会は18日、大西洋や地中海のクロマグロ の即時禁輸を求めたモナコ案を否決、思惑が外れた格好となった。

長期金利は一時1.355%に低下

債券市場で長期金利が一時1.355%に低下(価格は上昇)した。 前日に続いて1.37%まで上昇したが、1.3%台後半では投資家の買い が入るとの見方が多かったほか、30年など超長期債が堅調となったこ とも相場の支えとなった。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の306回債利回 りは、前日比0.5ベーシスポイント(bp)低い1.36%で始まった後、 1bp低い1.355%まで低下した。その後は水準を切り上げ、1.37%と 前日につけた2月5日以来の高水準に並んだ。午後は再び水準を切り 下げ、1bp低い1.355%をつけた後、その後は1.36%で推移した。

市場では日銀の金融緩和が長期化する中で、新発10年債利回りの

1.4%付近では金利上昇が一段落するとの見方が出ていた。長期金利の

1.4%超えは通年ベースでみれば買える水準であり、ぜい弱な景気回復 を考えると持続的に1.5-1.6%まで上昇することは難しいとの声が 聞かれた。

超長期債が買われた。新発30年債利回りは1.5bp低い2.29%に 低下しており、30年債などには絶対金利の高さを重視し、水準感に沿 って買いを入れた投資家がいたのではとの指摘があった。

一方、東京先物市場の中心限月6月物は、前日比変わらずの138 円55銭で始まった後は、徐々に売りが優勢となり、一時は13銭安の 138円42銭まで下げた。しかし、取引終了にかけて買いが優勢となっ て、結局は8銭高の138円63銭で引けた。

朝方には、前日の米国債相場が経済指標の改善を受けて下落した ほか、米株高を引き継いで日経平均株価が反発したことが圧迫要因と なった。しかし、日経平均が年初来高値を超えて1万1000円台を回復 した後も上昇が続くような展開とならないかぎり、円債市場を大きく 動かす要因にはなりにくいとも指摘された。

ユーロが対ドルで10日以来安値に

東京外国為替市場ではユーロが対ドルで今月10日以来の安値圏 で推移した。ギリシャの救済問題をめぐりEU加盟国首脳の間での対 立が深まっていることが背景にあり、ユーロは買いづらい状態が続い た。

ユーロ・ドルは1ユーロ=1.36ドル台前半中心の展開。前日の海 外市場で付けた安値1.3587ドルからは値を戻したが、上値は限定的で、 東京市場でも1.3600ドルを割り込む場面が見られた。

ユーロ・円相場は1ユーロ=123円台前半。国内機関投資家など の円売りが観測される中、123円35銭までユーロが強含む場面もあっ たが、さらにユーロを買い上げる動きは見られなかった。

実際、日本の3連休を前に新たに持ち高を傾けることには慎重な 向きが多く、ドル・円相場も1ドル=90円台半ばを中心にもみ合う展 開が続いた。

ギリシャのパパンドレウ首相は18日、EUに対し1週間以内にギ リシャ向け金融支援のメカニズムを策定するよう訴えた。救済に疑問 を呈するドイツに決断を迫った格好で、同首相は今月25、26両日のE U首脳会議で救済のための融資枠の設定について合意ができない場合、 ギリシャがIMFに頼る可能性もあることを示唆した。

ギリシャでは今後2カ月間に200億ユーロ(約2兆4600億円)の 債務が償還期限を迎える。パパンドレウ首相は欧州から明確な支援表 明を取り付け、自国の借り入れコストを引き下げようと急いでいるが、 フランスと欧州中央銀行(ECB)が救済策を実施する場合はEU内 で行うことを主張する一方で、ドイツ政府はギリシャ支援には回らず、 国際通貨基金(IMF)への支援要請をギリシャに強いる姿勢を示唆 している。

一方、午後の取引ではポンド売りが強まる場面が見られた。イン グランド銀行(英中央銀行)の金融政策委員会(MPC)メンバー、 アンドルー・センタンス氏が、経済専門局CNBCとのインタビュー で、英経済に二番底の若干のリスクがあると発言したことがきっかけ だった。

ポンドは対ドルで一時、1ポンド=1.5200ドルを割り込み、対円 では1ポンド=137円台前半まで値を下げた。

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