ユーロ、対ドルで今月10日以来の安値圏-ギリシャ救済策の行方警戒

東京外国為替市場ではユーロが対 ドルで今月10日以来の安値圏で推移した。ギリシャの救済問題をめぐ りEU加盟国首脳の間での対立が深まっていることが背景にあり、ユー ロは買いづらい状態が続いた。

ユーロ・ドルは1ユーロ=1.36ドル台前半中心の展開。前日の海 外市場で付けた安値1.3587ドルからは値を戻したが、上値は限定的で、 東京市場でも1.3600ドルを割り込む場面が見られた。

三菱UFJ証券クレジット市場部為替課長の塩入稔氏は、「ギリシ ャ問題については、特別ものすごく悪い材料が出ているわけではないが 、EU(欧州連合)の中では片付かない可能性があり、ギリシャは支援 を得られないのではないかというところをなんとなくみんな不安視して いる」と指摘。「ギリシャも借り入れコストが高いままだと、財政再建 策ができないといっており、そこら辺が嫌気されているのではないか」 と語った。

ユーロ・円相場は1ユーロ=123円台前半。国内機関投資家などの 円売りが観測される中、123円35銭までユーロが強含む場面もあった が、さらにユーロを買い上げる動きは見られなかった。

実際、日本の3連休を前に新たに持ち高を傾けることには慎重な向 きが多く、ドル・円相場も1ドル=90円台半ばを中心にもみ合う展開 が続いた。

塩入氏は、「日銀も金融緩和したし、日本はデフレだという意味で は円安方向の見方も出るが、一方で日米の金利差はほとんどゼロ。米国 も別にドル高を望んでいないし、3月は季節的に円買いが出やすいとな ると、円安にも行かないという感じになってしまう」と解説している。

ギリシャ問題

ギリシャのパパンドレウ首相は18日、EUに対し1週間以内にギ リシャ向け金融支援のメカニズムを策定するよう訴えた。救済に疑問を 呈するドイツに決断を迫った格好で、同首相は今月25、26両日のEU 首脳会議で救済のための融資枠の設定について合意ができない場合、ギ リシャがIMFに頼る可能性もあることを示唆した。

ギリシャでは今後2カ月間に200億ユーロ(約2兆4600億円)の 債務が償還期限を迎える。パパンドレウ首相は欧州から明確な支援表明 を取り付け、自国の借り入れコストを引き下げようと急いでいるが、フ ランスと欧州中央銀行(ECB)が救済策を実施する場合はEU内で行 うことを主張する一方で、ドイツ政府はギリシャ支援には回らず、国際 通貨基金(IMF)への支援要請をギリシャに強いる姿勢を示唆してい る。

クレディ・アグリコル銀行外国為替部ディレクター、斎藤裕司氏は 、「EU首脳会談をにらんでドイツとギリシャの応酬が目立っており、 うまく話がまとまるかどうかは未知数だ。先日のユーロ圏とEU財務相 会合でギリシャ救済について基本合意したということでイベントリスク は通過したと思ったが、具体策となると決まらないという現状が露呈し ている。従って、波乱に備えてユーロ売り・ドル買いをしている人がい るのは当然だろう」と話していた。

ポンドが下落

一方、午後の取引ではポンド売りが強まる場面が見られた。イング ランド銀行(英中央銀行)の金融政策委員会(MPC)メンバー、アン ドルー・センタンス氏が、経済専門局CNBCとのインタビューで、英 経済に二番底の若干のリスクがあると発言したことがきっかけだった。

ポンドは対ドルで一時、1ポンド=1.5200ドルを割り込み、対円 では1ポンド=137円台前半まで値を下げた。

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