日本株は反発、米景況指数の改善受け輸出関連に買い-3連休控え閑散

日本株相場は反発。3月のフィラ デルフィア連銀製造業景況指数が市場予想を上回るなど、米国景気の回 復が好感され、トヨタ自動車やソニー、キヤノンなど輸出関連株が買わ れた。ただ、ギリシャの財政問題がくすぶる上、3連休を控え積極的に 上値を追う向きは少なく、売買は低調だった。

日経平均株価の終値は前日比80円69銭(0.8%)高の1万824 円 72銭。TOPIXは同8.14ポイント(0.9%)高の948.93。東証1部 の騰落銘柄状況は、値上がり1144、値下がり398。

ブルーベア・インベストメント・マネジャーズの松下敏之代表取締 役は、「悪い材料はほとんど織り込んだため、相場の底割れはないだろ う。下がったら買いの動きとなっている」と指摘。手放しで上値を買い 上げる感覚はないが、「来期業績をじわりじわり織り込む展開になるの ではないか」と見ていた。

米フィラデルフィア連銀が18日に発表した3月の同地区製造業景 況指数は、18.9と前月の17.6から上昇、7カ月連続で拡大した。同指 数は、ゼロが拡大と縮小の境目を示す。週間失業保険申請件数も小幅に 減り、18日の米株式相場は、景気回復期待を背景にダウ工業株30種平 均が8連騰、2008年10月以来の高値を更新した。

米国株の強さを好感する格好で、東京市場では朝方から輸出関連株 に買いが先行。輸送用機器、電気機器は東証1部33業種の値上がり率 上位に顔を出した。売買代金上位ではトヨタやソニー、東芝、ホンダ、 キヤノンなどが上昇。ソニーはリーマン・ショック直後の08年9月以 来の高値を更新した。業種別ではパルプ・紙やゴム製品、ガラス・土石 製品株も買われた。

岩井証券イワイリサーチセンター長の有沢正一氏は、「まだら模様 だった米経済指標は徐々に良い内容のものが増え始めている。世界景気 は着実に回復しており、その恩恵を受ける業種の上昇が続き、内需関連 株との差は鮮明になる」と見ている。

売買代金は約6%減、地価安の不動産続落

もっとも相場全体の上値は重く、日経平均は今週の高値(1万864 円、17日日中ベース)を抜け切れず、特に午後はもみ合う展開。3連 休を控え積極的に上値を買い上がる向きは少なく、東証1部の売買代金 は1兆1834億円と前日から6%弱減少、過去1年間の1日平均1兆 4225億円も大きく下回った。

下落業種では、不動産株の下げが目立った。国土交通省が18日公 表した公示地価(10年1月1日時点)によると、全国平均の全用途地 価は前年比4.6%下落(前年は3.5%下落)と2年連続で下がった。市 況悪化が警戒されて売りが優勢。このほか、その他金融や証券、建設も 安く、日本銀行の追加金融緩和期待から直近の上昇が目立っていた業種 が軟調で、材料一巡、週末前の持ち高整理をうかがわせた。

大和投資信託の長野吉納シニアストラテジストは、不動産株につい て「物価も下がっているため、当然地価も下がる。デフレ下では企業や 家計も前向きに活動を起こす気になりにくい」と話していた。

ソースネクがストップ高

個別では、楽天が持ち分法適用関連会社化すると発表したソースネ クスト、米国のリチウムイオン電池事業に伊藤忠商事が出資すると発表 した戸田工業がいずれもストップ高。10年2月期の連結純利益は従来 予想レンジの75億-150億円を上回る235億円になったもようのイオ ンが反発。

ミサワホームが株式公開買い付け(TOB)で完全子会社化する東 北ミサワホーム、コスト削減などで10年3月期の連結最終利益は従来 予想を46%上回る見通しと発表した日本道路が大幅高。主要顧客の自 動車業界の回復が想定より早く、10年3月期の連結営業利益予想を増 額修正したフコクも買われ、連想から鬼怒川ゴム工業など低位のゴム製 品株にも買いが膨らんだ。

半面、林兼産業と東都水産が大幅安。クロマグロの禁輸観測から飼 料、畜用需要の高まりを見込み直近の上昇が目立っていたが、ワシント ン条約締約国会議の委員会は18日、大西洋や地中海のクロマグロの即 時禁輸を求めたモナコ案を否決、思惑が外れた格好となった。

2月の連結経常利益が前年同月比82%減となり、クレディ・スイ ス証券の投資判断引き下げを受けたマネックスグループが大幅安。利息 返還損失と海外融資苦戦で、10年2月期の業績が従来予想から下振れ たもようのイオンクレジットサービス、ゴールドマン・サックス証券が 投資判断を「中立」に下げたニコンも売られた。

新興3市場は軒並み高

新興3市場は軒並み高。ジャスダック指数は前日比0.5%高の

52.88、東証マザーズ指数は同1%高の438.85、大証ヘラクレス指数は 同1.3%高の618.29。ジャスダック指数は08年9月29日以来、東証マ ザーズ指数は09年10月27日以来、大証ヘラクレス指数は09年9月 18日以来の高値を更新した。

個別では、東海東京調査センターが投資判断を「強い買い」に引き 上げたフルヤ金属が大幅反発、三井住友銀行が株式を追加取得すると発 表したウェルネットがストップ高。半面、ACCESS、ダヴィンチ・ ホールディングス、USENが安い。

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