トヨタ、「無責任」な報道の撤回求める-米ABCは「正当」と回答

トヨタ自動車は米テレビネットワ ークのABCニュースに対し、2月に放送された同社についての報道 は、電子制御システムがトヨタ車の急加速の原因だと示唆する「無責 任」なものだとして撤回と謝罪を要求した。

急加速に関連して世界中で800万台に及ぶリコール(無料の回 収・修理)を進めているトヨタは、傷ついた企業イメージの回復を図 っている。米道路交通安全局(NHTSA)は18日、トヨタのハイ ブリッド車「プリウス」の意図せぬ加速で起きたとされるニューヨー ク州ハリソンでの衝突事故に関する調査で、ブレーキが踏まれた形跡 は見つからなかったことを明らかにした。

トヨタの米国法務顧問、クリストファー・レイノルズ氏は、「AB Cニュースの無責任な報道に対し、トヨタは撤回と正式な謝罪を受け るに値する」との4ページに及ぶ書簡を11日付でABCニュースの デービッド・ウェスティン社長に送付していた。

レイノルズ氏は、苦情が寄せられた急加速の原因が「トヨタ」ブ ランド車や「レクサス」の電子制御システムの不具合にあるとの見方 をABCニュースが「信用できる科学的な根拠」も提示せずに「執拗 (しつよう)に前面に出した」と指摘した。同氏の書簡は18日、ウ ェブサイトの「gawker.com」が伝えた。

「正当」

ABCニュースの法律・規制担当上級副社長、ジョン・ズッカー 氏は18日、レイノルズ氏あての3ページの書簡で、トヨタの電子制 御スロットルに関するABCの報道は「正当で、ニュース価値がある ものだった」と回答。ズッカー氏によれば、トヨタには放送当日の2 月22日にコメントを求めるため放送前に接触したが、返答はなかっ たという。

トヨタ側は、ABCニュースが「危険で制御できない加速という 事実と異なる誤解を招きやすい印象を視聴者に与えるため」、回転速度 計の加工映像を報道で利用したと指摘。

これに対しズッカー氏は、車が動いているため本来の映像は視聴 者にとって分かりにくいものだったと説明。別の映像を使ったのは「編 集ミス」であり、編集し直した映像をABCニュースのウェブサイトに 掲載していると述べた。

同氏は、「より重要な点は問題となっている映像の利用は意図した ものではなく、実質的に視聴者に誤解を与えてはいないことだ」と主 張。「ABCニュースはトヨタ車の意図せぬ加速報道に絡む問題を引き 続き取材する意向だ」としている。

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