長期金利が一時1.355%に低下、超長期堅調や1.3%後半の投資家需要で

(最終段落に市場参加者のコメントなどを追加します)

【記者:池田祐美】

3月19日(ブルームバーグ):債券市場で長期金利が一時1.355% に低下(価格は上昇)した。前日に続いて1.37%まで上昇したが、1.3% 台後半では投資家の買いが入るとの見方が多かったほか、30年など超 長期債が堅調となったことも相場の支えとなった。

三井住友海上きらめき生命保険の堀川真一経理財務部長は、ここ 数年みられた4-6月期の金利上昇への期待、または懸念が出ている ようだが、今年は同期での大きな金利上昇はないと考えていると指摘。 その上で、「日銀の政策スタンスに影響を与えるほど景気が力強く回復 するとは考えられず、低金利継続を支援材料とした買いが1.4%に近 付くと出始める」との見方も示した。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の306回債利回 りは、前日比0.5ベーシスポイント(bp)低い1.36%で始まった後、 1bp低い1.355%まで低下した。その後は水準を切り上げ、1.37%と 前日につけた2月5日以来の高水準に並んだ。午後は再び水準を切り 下げ、1bp低い1.355%をつけた後、午後4時32分時点では0.5bp 低い1.36%で推移している。

超長期債が買われた。新発30年債利回りは1.5bp低い2.29%に 低下している。東京海上日動火災保険投資部債券投資グループの岳俊 太郎リーダーは「30年債などは絶対金利の高さを重視し、水準感に沿 って買いを入れた投資家がいるのではないか」と述べた。

1.4%超えは通年で買えるとの声

市場では日銀の金融緩和が長期化する中で、新発10年債利回りの

1.4%付近では金利上昇が一段落するとの見方が出ていた。損保ジャパ ン・アセットマネジメントの平松伸仁シニアインベストメントマネー ジャーは、「長期金利の1.4%超えは通年ベースでみれば買える水準。 ぜい弱な景気回復を考えると、持続的に1.5-1.6%へ上昇することは 難しそうだ」という。

また、シュローダー証券投信投資顧問運用部債券チームの塚谷厳 治チームヘッドは、「ここ2-3日海外勢が売ってきて下げたところで ギリシャに対する不安感が再燃して売りづらくなって買い戻しが入っ た」と説明した。ギリシャでは今後2カ月間に200億ユーロ(約2兆 4600億円)の債務が償還期限を迎える。

一方、東京先物市場の中心限月6月物は、前日比変わらずの138 円55銭で始まった後は、徐々に売りが優勢となり、一時は13銭安の 138円42銭まで下げた。しかし、取引終了にかけて買いが優勢となり、 結局は8銭高の138円63銭で引けた。

朝方は、前日の米国債相場が経済指標の改善を受けて下落したほ か、米株高を引き継ぎ、日経平均株価が反発したことが圧迫要因とな った。トヨタアセットマネジメントの浜崎優チーフストラテジストは、 「先物の中心限月交代あたりから弱い流れが始まり、海外勢の売り仕 掛けもあって、上値の重い展開が続いている」と説明していた。

この日の日経平均株価は反発したが、債券相場への影響は限定的 との見方が出ていた。シティーグループ証券の佐野一彦チーフストラ テジストは、「株価が年初来高値を超え、1万1000円台を回復した後 も上昇が続くようなことにならない限り、円債市場を大きく動かす要 因にはなりにくい」と説明した。

--取材協力:関泰彦 Editors:Hidenori Yamanaka,Masaru Aoki

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