日銀月報:景気持ち直し続けるが、ペースは緩やか-判断維持

日銀は18日午後、3月の金融経 済月報を公表し、景気情勢について「国内民間需要の自律的回復力は なお弱いものの、内外における各種対策の効果などから持ち直してい る」として前月の判断を据え置いた。先行きも「持ち直しを続けるが、 当面そのペースは緩やかなものにとどまる」との見通しを維持した。

設備投資は「おおむね下げ止まっている」として、前月の「下げ 止まりつつある」から上方修正した。住宅投資も「下げ止まりつつあ る」として、前月の「下げ止まりの動きがみられている」から上方修 正した。公共投資は「減少している」として、前月の「頭打ちとなっ ている」から下方修正した。

日銀は17日の金融政策決定会合で、新型オペによる資金供給を 10兆円から倍増することを決定した。白川方明総裁は会合後の会見で 「景気の総括判断は変わっていないが、個別の需要項目をみると全体 に幾分上振れ気味に推移している」とした上で、「こうした措置は経 済、物価の改善の動きを確かなものにすることに資する」と述べた。

輸出や生産は「増加を続けている」、個人消費は「厳しい雇用・ 所得環境が続いているものの、各種対策の効果などから耐久消費財を 中心に持ち直している」として、判断を維持した。

企業収益は回復

先行きについては、輸出や生産は「増加ペースが次第に緩やかに なっていくとみられるが、海外経済の改善が続く下で、増加基調を続 けるとみられる」との判断を維持。設備投資は「収益が回復している ものの、設備過剰感が強いことなどから、当面はなお横ばい圏内にと どまる可能性が高い」と指摘。収益について「なお低水準」とした前 月から上方修正した。

個人消費については「各種対策の効果が下支えに働くものの、厳 しい雇用・所得環境が続く中、当面、横ばい圏内で推移するとみられ る」との判断を維持。公共投資は「減少を続けるとみられる」として、 前月の「次第に減少していくとみられる」から修正した。

物価の先行きについては、国内企業物価は「当面、強含みで推移 するとみられる」として、前月の「当面、強含みないし横ばい」から 上方修正した。消費者物価の前年比は「当面は現状程度の下落幅で推 移したあと、マクロ的な需給バランスが徐々に改善することなどから、 下落幅が縮小していくと予想される」との判断を据え置いた。

金融環境は「厳しさを残しつつも、改善の動きが続いている」と の判断を据え置いた。実体経済活動や企業収益との対比でみると、「低 金利の緩和効果はなお減殺されている面があるものの、その度合いは、 企業収益の改善などを映じて低下している」と指摘。前月の「低金利 の緩和効果はなお減殺されているものの、その度合いは和らぎつつあ る」から上方修正した。

銀行貸出は減少

資金供給面では「企業からみた金融機関の貸出態度は、なお厳し いとする先が多いものの、改善している。CP・社債市場では、低格 付社債を除き、良好な発行環境が続いている」との判断を維持。資金 需要面では「企業の運転資金需要、設備資金需要とも後退しているほ か、一部に、これまで積み上げてきた手元資金取り崩しの動きもみら れている」との判断を据え置いた。

企業の資金調達動向についても「銀行貸出は前年における著増の 反動もあって減少している。社債の残高は前年を上回っている一方、 コマーシャル・ペーパー(CP)の残高は減少している」との判断を 維持。企業の資金繰りについても「中小企業を中心になお厳しいとす る先が多いものの、改善の動きが続いている」との判断を据え置いた。

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