BRICs株に割高感強まる、投信への資金流入過去最高でも上昇鈍化

投資信託への資金流入が過去最高 に達し経済が急成長しているが、主要新興国の株式相場の押し上げには つながっていない。バリュエーション(株価評価)が先進国との比較で 1995年以来の高水準にあるためだ。

米調査会社EPFRグローバルによると、新興市場国の株式投信 は1月までの1年間の資金流入が866億ドル(約7兆8182億円)と、 過去14年で最高を記録した。ブルームバーグの集計データによると、 MSCIの新興市場指数は1年で80%上昇し、株価純資産倍率(PB R)はMSCI世界指数に対して過去最高の17%高い水準に達した。 同指数は1月11日に年初来高値を付けた後2.2%下落している。

新興国株式相場の軟調について米資産運用会社のブラックロック のボブ・ドール副会長は長続きしないと予想し、先進国に比べて急速な 経済成長や利益成長、低い債務水準に見合った高めのバリュエーション に値すると指摘。一方、ガートモア・グループのジョン・ベネット氏は 上昇相場の最盛期は過ぎた可能性があるとみる。「エマージング・マー ケッツ(新興市場)」という言葉を考案したアントワーヌ・バンアグト メール氏は、新興市場は今年「一服」した後に長期的な上昇を再開する と予測している。

ガートモア・ヨーロピアン・セレクテッド・オポチュニティー ズ・ファンドの運用責任者を務めるベネット氏は「格段に高い経済成長 が既に織り込まれた水準で超高成長を期待して投資するのは良いアイデ アではない」と語った。

MSCI新興市場指数は2007年10月のピークを依然25%下回っ ているが、テンプルトン・アセット・マネジメントのマーク・モビアス 会長が長期的価値の尺度としているPBRはその後の相場反騰を受けて 1月6日時点で2.17倍に上昇。PBRが1.84倍のMSCI世界指数 に対するプレミアムは過去最高の17%に達した。新興市場指数がPB Rで世界指数を上回る状態は10カ月続いている。一方、ブルームバー グが集計を開始した1995年1月以降でみると、新興市場指数は世界指 数に対して平均で36%下回る水準で推移してきた。

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