NY外為:ユーロ続落、ギリシャのEU支援確保を疑問視

ニューヨーク外国為替市場では ユーロがドルと円に対して続落。ギリシャが欧州連合(EU)の金融 支援を確保できないとの懸念からユーロ売りが膨らんだ。

スイス・フランはユーロに対して1年5カ月ぶりの高値に上昇。 金融当局者の1人が、当局によるフラン上昇の恒久的な抑制は不可能 との見解を示したことが背景。ユーロは主要16通貨のうち14通貨に 対して下落。ギリシャのパパンドレウ首相はEUに対し、1週間以内 にギリシャ向け金融支援のメカニズムを策定するよう訴えた。救済に 疑問を呈するドイツに決断を迫った格好となった。

BNPパリバの為替ストラテジスト、セバスチャン・ゲーリー氏 はギリシャの「瀬戸際政策だ」と指摘。「市場はギリシャとその問題 に対する見解をユーロ・ショート(売り持ち)取引で表している」と 述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロはドルに対して前日比 1%安の1ユーロ=1.3608ドル(前日は同1.3738ドル)。ユー ロは対円で0.9%安の1ユーロ=122円99銭(前日は同124円6 銭)。ドルは対円でほぼ変わらずの1ドル=90円39銭(前日は同 90円31銭)。

ギリシャのパパンドレウ首相は、3月25、26両日のEU首脳 会議で融資枠についての決定ができない場合、同国債務危機の解決に 向けIMFに頼る可能性も示唆した。国際通貨基金(IMF)の支援 を得ることには欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁やフランスの サルコジ大統領が反対の意向を示し、EUが地域の危機を自力で解決 できないことを示すことになると論じている。

メルケル首相のIMF論

ドイツのメルケル首相は17日に独議会で、ギリシャの財政問題 を解決するにはIMFが唯一の道になるかもしれないとの認識を示し ていた。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロンのチーフ為替ストラテジス ト、サイモン・デリック氏(ロンドン在勤)は「ユーロの下落の背景 には、ギリシャを援助する計画が実在するのか市場が疑問視している ことがある」と指摘。「投資家の観点からすれば、このような環境下で 欧州の周辺国に安心して巨額の投資はできない」と述べた。

ECBがこの日発表したデータによると、欧州の投資家による1 月の海外の中長期債購入額は137億ユーロ、ユーロ圏以外の短期金融 資産の購入額は191億ユーロだった。一方、海外投資家は1月にユー ロ圏の中長期債を37億ユーロ相当売却した。昨年12月の同売却額は 68億ユーロだった。

「極めて異例」

ジェンズ・ノードビグ氏らノムラ・インターナショナルの為替ス トラテジストは18日付リポートで、ユーロ圏資産の「2カ月連続の売 りは極めて異例で、前回は2005年半ばだった」と記述。このデータ は「ユーロの下落が投資家の広範な姿勢変更に基づいており、この変 更はヘッジファンドの短期的な為替ポジション変更の領域をはるかに 超えている」と続けた。

ドルは主要16通貨中14通貨に対して上昇。米フィラデルフィ ア地区の3月の製造業活動は、年初来で最も速いペースで拡大した。 米フィラデルフィア連銀が発表した3月の同地区製造業景況指数は

18.9と、前月の17.6から上昇。同指数はゼロが拡大と縮小の境 目を示す。

スイス・フランはユーロに対して一時、1ユーロ=1.4356フラン と、2008年10月以来の高値を付けた。

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