春闘:定昇維持が大勢、労組側は「低下に歯止め」、一時金で格差

2010年の春闘は17日、自動車や 電機などの大手企業による労働組合側への集中回答日を迎えた。不況 を背景に大半の労組が賃上げ要求を見送ったものの、勤続年数などに よる定期昇給維持が大勢となった。一時金の回答では企業別で格差が 出た。労組側は賃金低下に歯止めを掛けられたとしている。

昨年の春闘で労組側は賃上げを要求。しかし、リーマン・ショッ クに端を発する業績の悪化で巨額赤字に落ち込んだ日立製作所やNE Cなどは春闘とは切り離して定昇凍結に踏み切っていた。

電機、自動車、造船重機などの労組で構成する全日本金属産業労 働組合協議会が17日発表した集計資料によると、同日正午現在、大手 企業55組合のうち、回答があった40組合の全てが定昇を確保した。

うち、電機連合は回答直前の15日にストライキ回避の基準として 「賃金体系維持」を掲げ、定昇を死守する姿勢を示し、企業側がこれ に応じた。

一時金では、自動車でホンダや日産自動車が満額回答だった半面、 リコール(無料の回収・修理)問題を抱えるトヨタ自動車が満額割れ。 電機は最大手の日立が5.0カ月の要求に対して4.55カ月を回答。三菱 電機やシャープも満額には届かなかった。パナソニックや東芝、富士 通など他の大手は「業績連動算定方式」となっている。

金属労協の西原浩一郎議長(自動車総連会長)は17日の記者会見 で、「日本経済が最悪期を脱したが、本格的な回復にはほど遠い」状況 下で、今春闘は「賃金下落に歯止めを掛けることを至上命題とした」 と強調。定昇確保は「組合員の生活とモチベーションを維持し得るも の」だとコメントした。

西原氏は自動車各社の一時金回答について、昨年の春闘の妥結水 準は前年から「平均0.85カ月減った」ものの、今春闘では回復に転じ たと強調。背景にはエコカー減税などで業界全体の収益が持ち直して いる点があるとの見方を示した。

--取材協力:萩原ゆき、北村真樹子  Editors: Keiichi Yamamura, Kenshiro Okimoto

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