利上げ懸念後退で株式投資意欲回復-メリルの投資家調査(Update1)

世界のファンドマネジャーの間で は、インフレ抑制に向けた年内の利上げ実施への懸念が後退したため、 リスク選好が回復し、現金保有比率を引き下げて株式を購入する動き が見られる。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチ・グロ ーバル・リサーチがまとめた月次調査結果で明らかになった。

調査回答者の70%は、インフレ再燃への懸念が急速に後退して いることから、米連邦準備制度理事会(FRB)は少なくとも2010 年10-12月(第4四半期)まで政策金利を過去最低水準に据え置く と予想した。50%は欧州中央銀行(ECB)が11年まで政策金利を 据え置くとの見方を示した。

BOAメリルの欧州株式戦略責任者、ゲーリー・ベーカー氏は 16日にロンドンで記者会見し、「投資家にとって大きな変化はインフ レ懸念の後退だ」と述べ、「ここにきて投資家の間では、利上げの時 期をめぐる不安はずいぶん後退しており、利上げはむしろ11年のイ ベントだとみられている」と指摘した。

調査回答者の今月の米国株と日本株の組み入れ比率は少なくと も08年半ば以来の高い水準だった。一方、欧州に対しては弱気な見 方が強まった。

リスク選好指数

BOAメリルのリスク選好指数は42から44に上昇した。株式 の投資判断を「オーバーウエート」とした回答は「アンダーウエート」 とした回答を上回り、差し引き46%と、3年ぶりの高水準に近かっ た。2月は同33%と5カ月ぶり低水準だった。現金比率はベンチマ ーク並みに引き下げられた。2月の現金比率の「オーバーウエート」 は差し引き12%だった。

欧州は引き続き不人気で、米国株へのシフトが続いた。ギリシャ の財政赤字をめぐる不安が後退したものの、ユーロ圏を「アンダーウ エート」としたのは差し引き21%と、2月の11%から上昇した。そ の一方で米国株の「オーバーウエート」は差し引き19%となり、2 月の5%から上昇し、08年半ば以来の高水準だった。

日本株は08年7月以来初めて「オーバーウエート」とする回答 が上回り、差し引きでは6%と、07年8月以来の強気な見方が示さ れた。

回答者の75%強はギリシャのソブリン債のデフォルト(債務不 履行)を予想していないと述べ、52%は「欧州連合(EU)が土壇場 で救済する」との見通しを示した。

同調査はメリルが3月5-11日にかけてファンドマネジャー 207人(運用資産総額5890億ドル)を対象に実施した。

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