欧州インフラ投資市場は年10%超の成長余力-英ファーストステーツ

英投資顧問会社ファースト・ステ ーツ・インベストメントは、公共交通やエネルギー関連施設などの社 会資本に投資するファンドの資産運用規模が高い伸びを続ける、と予 想している。欧州では施設の更改需要に加え、公的部門の民営化など で新規案件が出てくるとし、インフラ市場の拡大を通じファンドへの 資金流入を見込む。

ファースト・ステーツで欧州インフラ投資を総括するダニー・ラ ザム氏は16日夕、カドタ&カンパニーとHCアセットマネジメントが 共催した投資家向け説明会で、「既存の欧州のインフラ資産は約4.6 兆ユーロ(572兆円)。これらの更改やメンテナンスだけでも、年率10% 以上の拡大が見込める」と話した。

欧州では、政府の財政ひっ迫や企業の資金調達需要などを背景に、 交通、通信網、発電所、ガス、水道施設、パイプライン、空港、港湾、 学校、病院、刑務所などの民営化が進展すると、ラザム氏は予測。「イ ンフラ投資ファンドが新たに投資するチャンスが欧州にはある」と指 摘する。

インフラ投資ファンドはキャッシュフローの予見可能性が高く、 インフレなどの経済要因との連関が低いとされ、2003年以降、オース トラリアやカナダの年金基金の間でアセット・クラスのひとつとして 投資する動きが顕著となっている。

英調査会社キャンベル・ルチエンスによると、10年1月現在のイ ンフラ投資ファンドの数は119。3年前の47から2.5倍に増え、資産 運用総額も1146億ドル(10兆3100億円)と3倍に増大した。年金基 金がポートフォリオに組み入れたインフラ投資ファンドの比率(09年 度実績)は、加オンタリオ州職員退職年金基金が16%、豪公的年金基 金が13%、カナダ公的年金が4%だった。

日本でもインフラ投資ファンドに対する関心が高まっており、今 回の説明会には企業年金基金など機関投資家87人が出席、交流会など で情報交換を行っていた。

--取材協力:近藤 雅岐 Editor:Makiko Asai、Shintaro Inkyo

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