日計りシステム運用で年1割超収益狙う、リスク抑制-ムーンライト

独立系運用会社のムーンライトキ ャピタルは、デイトレーディングのシステム運用手法を複数用いた独 自の運用モデルによる投資信託の拡販を進める。株式の投資リスクを 極力抑えるようにしている点が特徴で、現在20億円の運用残高を年内 500億円にまで拡大させたい意向だ。

同社の竹村尚子社長が16日、ブルームバーグのインタビューで語 った。「右肩上がりの相場が予想されていた昔は長期保有投資が良かっ たが、2008年のリーマン・ショック以降、将来の不確実性が増したた め、世界的にリスクが少ない運用が求められている」と指摘し、リス クを抑えた同運用モデルへの需要は高いと見ている。

ムーンライトが開発したエイドスモデルは、アルゴリズム運用に よって日々日経平均先物の売りと買いを手掛ける。ポジションを取る 時にロスカットオーダーも出し、あらかじめ最大損失を限定、原則売 買ポジションを翌日に持ち越さず、リスクを抑えた仕組みだ。同モデ ルは需給による株価モメンタムを取る点が特徴で、ほかのシステム運 用ファンドがミクロやマクロ分析、チャート分析に基づき株価予測を 行うのとは一線を画す。

運用のシステムは18種類あり、その中からマスターコンピュータ ーがその日の相場に最適と判断した約3種類を用いる。その1つが、 米の著名投資家、ラリー・ウィリアムズ氏も使用するOops-Sellプロ グラム。過去のデータから想定される需給分布を超えた始値が付いた 場合、それが以前の需給分布に戻り始めた時にオーダーを出す。

08年9月のリーマン・ショック以降、エイドスモデルによる年率 換算投資収益率は2月22日現在でプラス13.7%と、日経平均株価の 同マイナス10.6%を大きく上回る。年率換算標準偏差は日経平均の

49.3%に対しエイドスモデルは5.1%と低く、リスクが小さい上にリ ターンが高いという結果が出ている。

年内500億円目指す、日本株は相対で好成果に

2月に同社初の公募投信として、このモデルで運用する「ムーン ライト・エイドスファンド」を投入した。同社では同じモデルを使う 私募投信を昨年12月に設定しており、2本合わせた純資産総額は15 日現在で20億円。

竹村社長は、「リスクが小さくて年10-15%のリターンを狙える ことに半信半疑の方は多く、運用実績でそれが確認できれば資金はか なり入ってくるだろう」と予想、年内に残高500億円を達成したいと した。近日中に、海外資金向けにオフショアファンドを設定する。

日本株相場について同社長は、これまでは世界景気が良く、日本 景気が足踏みしていたため、世界の株式市場に出遅れていたと指摘。 しかし今年は、「電子部品や半導体メーカーを中心に企業業績が相次い で上方修正されている上、経済指標も好転と、日本株の環境は良くな っている」と話した。一方、欧州は下方修正トレンドにあり、消去法 的に日本株に資金が流入しやすく「相対的に良好なパフォーマンスを 上げる」と予想している。

竹村社長は国内証券会社でアナリスト、全米大学教職員退職年金 基金や野村証券グループなどで日本株の運用を担当した経歴を持つ。 01年8月に米経済誌フォーブスで「世界のファンドマネジャートップ 20」の1人に選出され、03年にムーンライトキャピタルを設立。09 年7月には、09-10 年度の国際著名人年鑑「インターナショナル・フ ーズフーオブプロフェッショナルズ」の1人に選出された。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE