FOMCでの出口戦略討議、上昇しない物価が中心議題に浮上か

米ペンシルベニア州の包装材料メ ーカー、ヘンリー・モルディッド・プロダクツを経営するダグラス・ ヘンリー氏は、これまでインフレを心配してきたが、現在はインフレ 率が低下し過ぎるリスクについても懸念している。競争相手が値下げ すれば、従業員102人を抱える彼の会社の利益率は低下する恐れがあ るからだ。

史上最大規模の緩和策を取った米金融政策の解除時期を探る上で、 物価は中心議題となるかもしれない。ローレンス・マイヤー元米連邦 準備制度理事会(FRB)理事は、低インフレを理由に米政策金利が 2011年半ばまで現行水準のまま維持されると予想している。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は、ニューヨーク時間16日午 後2時15分(日本時間17日午前3時15分)ごろに声明を発表する。

ブルームバーグ・ニュースが今月実施したエコノミスト調査によ れば、FRBが重視するインフレ指標である食品とエネルギーを除く 個人消費支出(PCE)コア価格指数は今年1.2%上昇と、1962年以 来の低水準となる見込み。また、政策金利は今年10-12月(第4四半 期)に0.5-0.75ポイント引き上げられ、年末の失業率は9.5%にな るとみられている。

マイヤー氏は、利上げ見通しが大きく取り上げられることはない との見方を示した。同氏は「年末時点で失業率が9%を上回り、イン フレ率が1%前後になるとすれば、年末までの利上げは全く期待薄だ」 と述べた。

バーナンキFRB議長は、景気回復時のインフレを回避するため、 過去最大規模に膨らんだFRBのバランスシートを縮小させる必要性 に繰り返し言及している。縮小のタイミングは、低インフレがどの程 度続くか、インフレ期待が低くなるか高くなるか次第だ。

ディシジョン・エコノミクスのアレン・サイナイ社長は、「FRB 内には、コアインフレ率の落ち着きを確信している一団がいる」とし、 「現時点では、それは誤りでなく正しいように思える」と述べた。

失業が高水準で設備稼働率が低いにもかかわらず、インフレ期待 は低下していない。ロイターとミシガン大学の過去半年分の調査では、 1年後のインフレ率見通しが2.5-2.9%にとどまっている。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチ・グローバル・ リサーチの北米経済担当責任者、イーサン・ハリス氏は、「FRBはイ ンフレ期待を維持したいと考えている。それがデフレに対する防衛線 の一つだからだ」と指摘した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE