NY外為:ユーロ下落、ギリシャ支援で欧州財務相対立

ニューヨーク外国為替市場では ユーロがドルに対して下落。ユーロの対ドルでの上昇は先週末までの 3日連続で終了した。欧州の財務相の間でギリシャ支援に関して意見 が分かれていることから、高利回り通貨を選好する動きが弱まった。

ドルと円はほとんどの主要通貨に対して上昇した。中国の温家宝 首相が人民元の切り上げ圧力に反論したことが背景。ユーロはほとん どの通貨に対して下落。ギリシャが計画する財政赤字削減で同国への 救済は不要になるとの見方を背景に、ユーロ圏の財務相らからは今週 の会合で救済がまとまるとの観測に水を差す発言が続いた。

ゲイン・キャピタル・グループ傘下のオンライン為替取引会社F OREXドット・コム(ニュージャージー州ベドミンスター)のチー フ為替ストラテジスト、ブライアン・ドーラン氏は「ギリシャ救済と いう観点では結束が緩い。それがユーロの信頼低下につながっている」 と指摘。「ユーロ圏の財務相らからは救済パッケージに否定的な発言 が相次いだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時39分現在、ユーロはドルに対して前 週末比0.7%安の1ユーロ=1.3671ドル(前週末は同1.3769ド ル)。ユーロは対円で0.8%安の1ユーロ=123円70銭。ドルは 対円で0.1%安の1ドル=90円48銭。

ユーロは年初からドルに対して4.6%下落。ギリシャの債務返 済コストが拡大し、財政赤字の削減が困難になるとの観測が背景にあ る。

「息切れ状態」

ウェルズ・ファーゴの為替ストラテジスト、ヴァシーリ・セレブ リアコフ氏(ニューヨーク在勤)は「ユーロは先週反発したが今は息 切れ状態だ」と指摘。「ユーロは対ドルで1ユーロ=1.38ドルの抵 抗線付近まで買い進まれたが、上抜くことができなかった。その後は 失速した」と述べた。抵抗線とは売り注文が集中すると見込まれ るチャート上の水準。

ユーロは12日、一時1ユーロ=1.3796ドルと2月11日以来 の高値を付けた。

ユーロ圏財務相会合はこの日のニューヨーク時間午後零時にブリ ュッセルで始まった。欧州連合(EU)加盟国すべてが参加する財務 相理事会は16日に予定されている。ギリシャ問題に加え、ヘッジファ ンドやクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の規制などが議 題に上がっている。

オランダのデ・ヤーヘル財務相は、ギリシャに対しては融資や融 資保証がユーロ圏の選択肢として協議されると発言。一方、ドイツの ショイブレ財務相は14日独紙ビルトに対し、ギリシャへの「金融支 援について決定する理由は何もない」と述べた。

「約束はない」

UBSの為替ストラテジスト、ブライアン・キム氏は「これまで ギリシャに協力的なコメントは聞かれたが、その多くが発言だけにと どまりそれ以上何も見られない」と指摘。「支援の約束はないとのニ ュースが相次ぐなか、それがユーロの下落要因となっている」と述べ た。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は4営業日ぶりに上昇した。中国の温家宝首相が人民元の切 り上げ圧力に対して反論したことから逃避通貨としてドルの買いが膨 らんだ。同指数は前週末比0.5%高の80.23。

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