今日の国内市況:株が3日続伸、債券高、円反発-日米金融政策見極め

日本株相場は小幅に3日続伸。国 際運賃市況の急伸が好感され、日本郵船や商船三井など海運株が買わ れた。日本銀行の追加金融緩和観測も根強く、低金利の恩恵を受けや すい証券や不動産、銀行株なども上昇。急ピッチの上げに対する警戒 感が漂い、相場の上値は重かった。

日経平均株価終値は前週末比72銭(0.01%)高の1万751円98 銭。TOPIXは同2.53ポイント(0.3%)高の938.91。東証1部の 業種別33指数は22業種が上昇、11業種が下落。

週明けの東京市場は、総じて方向感に乏しかった。日経平均は前 週1週間で3.7%上昇、週間では昨年12月1週以来の上げだった上、 投資家の短中期の平均売買コストを示す25日移動平均線からの上方 かい離率は12日時点で4.9%まで拡大、短期的な過熱感が相場全体の 上値を抑えた。

また、米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合など、今週は日 米金融当局で重要日程が続くため、投資家の間では様子見姿勢が支配 的。上昇して始まった日経平均は午前の取引半ばに小幅下落に転じ、 終値ではプラスだったTOPIXも午後の開始直後にはマイナスに転 じる場面があった。東証1部の売買代金も1兆1403億円と、過去半年 の1日当たり平均(1兆3549億円)に届かない。

もっとも伸び悩んだとはいえ、騰落銘柄数は値上がりが933と、 値下がりの573を大きく上回った。高値圏で相場を支えたのが、日銀 による追加の金融緩和策期待だ。日銀は16、17の両日、金融政策決定 会合を開く。複数の関係者は議題の選択肢として、全適格担保を対象 に期間3カ月の資金を政策金利の0.1%で供給する「新型オペ」につ いて、現残高の10兆円から少なくとも5兆円追加するという案を挙げ る。

東証1部33業種別の値上がり上位には、証券や不動産、倉庫・運 輸関連、銀行といった金融緩和でメリットを受けるとみられる業種が この日も並んだ。海運株も上昇。ばら積み船の国際運賃市況であるバ ルチック海運指数は、12日に前日比5.7%高と急上昇。市況高による 業況好転が見込まれ、33業種の値上がり率1位は海運指数だった。

債券は小幅高

債券市場では先物相場が小幅高(利回りは低下)。日経平均株価が 朝高後に一時下げに転じるなど上値の重い展開となる中、限月交代後 に急落した先物に反動の買いが優勢となった。中期ゾーンを中心に投 資家の現物買いの観測が強いことも相場を支えた。

東京先物市場の中心限月6月物は前週末比1銭安い138円84銭で 開始。株価続伸もあって直後に138円79銭まで下げたが、すぐに買い が先行して一時は138円99銭まで上昇した。その後は138円90銭を 挟んでのもみ合いとなり、結局は7銭高い138円92銭で取引を終えた。

先物6月物は限月交代後の11、12日に大きく下落したものの、こ の日の取引ではこうした反動もあって売り圧力が弱まった。また、こ の日の株式市場で日経平均株価は朝方に1月21日以来の高値圏で推 移したが、午前の取引中盤からは小幅ながら下げに転じたことも債券 相場の支えとなっていた。

もっとも、日銀が16、17日に金融政策決定会合を開催することか ら、午前の買い一巡後には動意の乏しい展開が続いた。

現物市場で新発10年物の306回債利回りは12日の終値と同じ

1.34%で始まった。開始後いったんは0.5ベーシスポイント(bp)低 い1.335%をつけたが、その後は1.34-1.345%で推移している。

市場では、日銀が昨年12月に導入した新型オペを拡充して、政策 金利0.1%で期間3カ月の資金供給を10兆円から拡大するとの見方が 多い。この場合、中期ゾーンを中心に債券相場の下支え要因とみられ ている。

中期債相場が堅調な展開となり、5年物の88回債利回りは午前に 1bp低下の0.505%をつけ、その後は0.51-0.515%で取引された。

円反発

東京外国為替市場では円が反発。中国の追加金融引き締め観測や 人民元をめぐる米中の対立悪化懸念を背景に中国株が下落したほか、 英米の格下げ懸念が浮上したことから、リスク回避に伴う高金利通貨 売り・円買いの動きが優勢となった。

円は対ユーロで早朝に付けた約5週間ぶり安値の1ユーロ=125 円32銭から一時、124円38円まで上昇。対ドルでは1ドル=90円台 後半から半ばへ値を切り上げた。

円は対ポンドでも早朝に付けた2月25日以来の安値、1ポンド= 138円24銭から約1円上昇。米格付け会社ムーディーズ・インベスタ ーズ・サービスは、米英両国は債務負担の増大により最上級の「Aa a」格付けを失う可能性が「大幅に」高まったと指摘した。

15日の中国株式市場では上海総合株価指数が下落。中国政府が経 済成長とインフレの抑制に向けてさらなる措置を講じるとの観測が背 景にある。

一方、ブルームバーグ・ニュースがまとめた調査では、有力日銀 ウオッチャー17人の大勢が16、17日に開かれる日銀の金融政策決定 会合で新型オペの拡充による追加緩和を予想している。

これに対し、16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、昨 年3月以降、声明に盛り込まれてきた低金利を「長期間」維持すると いう文言が修正される可能性があるとみられている。

日米の金融政策の方向性の違いが意識される中、円は12日に対ド ルで一時、91円9銭まで下落、2月23日以来の安値を付けたが、週 明けの東京市場では円売りも一服した。

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