国連でなく中国が排出権の供給をコントロール-スタンフォード大報告

米スタンフォード大学のリポート によると、風力発電施設で発電される電力に関する中国の価格決定力 が国連の二酸化炭素(CO2)排出権市場の供給に大きな影響を及ぼ している。国連の排出権市場は世界2位の規模を持つ。

スタンフォード大の研究員でリポートの共同執筆者、リチャー ド・モース氏によると、国連クリーン開発メカニズム(CDM)理事 会は風力発電施設が排出権を付与する基準に達しているかどうかを判 断する際に、中国が提供するデータに依存することを余儀なくされて いる。途上国での温暖化ガス排出削減プロジェクトへの資金供給を統 括するために設立された同理事会は昨年11月以降、中国の風力発電 施設に関する申請16件の認証を拒否した。拒否された提案の中には フランス電力公社(EDF)やオランダの電力会社エッセント、米ゴ ールドマン・サックス・グループが出資したプロジェクトが含まれる。

国連の審査基準では、プロジェクトを経済的に実行可能とするた めに外部からの出資が必要であることを証明できる提案のみが認証さ れ、国連の排出権が付与される。モース氏によると、中国とインドで 問題となっているのは、政府が価格設定やデータ提供を実施し、中立 的な検証ができないため、持続可能なエネルギーへの投資が脅かされ ている点だ。

モース氏は10日のインタビューで「この問題に適切に対処しな ければ排出権市場の整合性という点から見て深刻な弊害になり得る」 と指摘。「不透明さが持続的な投資や排出権市場をむしばむだろう」と の見方を示した。

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