英ポンドの弱気論、ソロス氏の英中銀攻撃時を上回る-財政赤字懸念で

先物トレーダーの間では、英財 政赤字への懸念を背景に年初来の値動きが過去13年で最悪となっ ている英ポンドは軟調が続くとの見方から、同通貨に対する弱気な 見方がかつてないほど強まっている。

ポンドの対ドル相場下落を見込んだ取引はポンドの上昇を見込 んだ取引の8倍強と、著名投資家ジョージ・ソロス氏がポンド売り を仕掛けて10億ドルを稼いだ1992年の水準を上回っている。ポ ンドは同年に19%下落し、当時のメージャー政権は欧州為替相場 メカニズム(ERM)からの離脱を余儀なくされた。

ポンドが今年これまでに6%下落している背景には、英国の財 政赤字がユーロ相場の混乱を招いているギリシャ並みに膨らみ、為 替レートに打撃を与えるとの懸念がある。過去最大の借り入れが債 務のコストを押し上げ、金融当局は債券買い取りのために紙幣増刷 を余儀なくされるか、あるいは議会が急激に歳出を削減して新たな リセッション(景気後退)の引き金を引くと見られている。ブラウ ン政権の予測によると、英財政赤字は国内総生産(GDP)比

12.6%と、ギリシャの12.7%にほぼ匹敵する見通し。

BNPパリバのロンドン在勤外為戦略責任者、ハンスギュンタ ー・レデカー氏は「英経済の二番底のリスクはかなりのものだ」と 述べ、「ポンドはますます新興国通貨のような取引となっており、 債券利回りの上昇はもはや通貨の好材料ではなくなっている」と指 摘。BNPは2010年末までにポンドがさらに13.8%下落し、1ポ ンド=1.31ドルに達すると予想している。

2年物英国債利回りは過去1年で1ポイント余り上げており、 04年半ば以降では最も急ピッチな上昇を見せている。

英ポンドは12日に1ポンド=1.5204ドルで終了し、1週間で は0.4%上昇した。一方、対ユーロでは0.6%下落して1ユーロ=

0.9053ポンド。年初来では2.2%安。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE