通貨オプション:市場は円に対し過去3年で最も弱気-追加緩和観測で

通貨オプション市場では、トレー ダーらが円に対して過去3年間余りで最も弱気になっていることを示し ている。各国中央銀行が異例の金融緩和策からの出口戦略を探る中、日 本では追加金融緩和の可能性が取りざたされており、円の先安観が高ま っている。

ブルームバーグ・データによると、3カ月物25デルタのドル・円 オプションのリスク・リバーサル率は先週末にマイナス0.78%となり、 2007年2月以来で最小のマイナス幅となった。

リスク・リバーサル率はオプション需給の傾きを示し、マイナス幅 が小さいほど、ドル売り・円買いの権利を付与するオプション(ドルプ ット・円コール)の需要が、ドル買い・円売りの権利を付与するオプシ ョン(ドルコール・円プット)の需要との比較で減退していることを示 唆する。ドル・円のリスク・リバーサルは、金融危機が深刻化した08 年秋にマイナス幅が10%台まで拡大していた。

三菱東京UFJ銀行市場業務部通貨デリバティブグループの佐原満 次長は、「最近は1-2カ月から6カ月ぐらいの期間で、現状よりも数 円のドル高水準でドルコールを買う動きが見られる。日銀が追加的な金 融緩和に動くとの話もあるし、菅財務相の発言からは円高を嫌がる雰囲 気がじわじわと伝わってくるし、円の先安観が出てきたということだろ う」と語る。

1カ月物25デルタのドル・円オプションのリスク・リバーサル率 のマイナス幅も約3年2カ月ぶりの水準まで縮小。豪ドル・円オプショ ンのリスク・リバーサル率はマイナス2.7%台となり、マイナス幅は金 融危機が深刻化した08年11月当時の4分の1以下となっている。

円、再びキャリー通貨に

日本銀行は16、17日に金融政策決定会合を開く。デフレの長期化 が懸念される中、ブルームバーグ・ニュースが調査では有力日銀ウオッ チャー17人の大勢が新型オペの拡充による追加緩和を予想している。

佐原氏は、「米国では指標で良いものも出始めているし、長めの金 利もじわじわと上がってきている」とし、「円はドルよりも将来にわた り金利の低位安定が続くということで、キャリー通貨としての地位を再 び固めている」と指摘する。

菅直人副総理兼財務相は12日の参院予算委員会で、デフレ脱却に ついて「政府・日銀の目標は一致している。政府は政府としていろいろ な対策を打っている。日銀はそれを実現するために、手段は独自の判断 でいろいろとやられるだろうと期待している」と語った。

一方、日銀の白川方明総裁は、金融政策と為替相場の関係について 「日銀としては現在極めて緩和的な金融政策を続けることを明確にして いるので、これは為替レートにも相応の影響を与えていると思っている 」と述べた。

3カ月物の円建てLIBOR(ロンドン銀行間貸出金利)は今月、 昨年8月以来、初めてドル建てLIBORとの「逆転」が解消。先週は

0.248%まで低下し、ドル建てLIBORを0.9ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)下回った。

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