モスフード桜田社長:中国に5年で200店以上出店も-消費拡大見込む

ハンバーガーチェーン「モスバーガ ー」を運営するモスフードサービスは中国本土での出店に再挑戦する。 2月にオープンしたアモイ店を皮切りに、早ければ今後5年間で200店 以上の出店を目指し、個人消費拡大の機会をとらえる。桜田厚社長が15 日までに、ブルームバーグニュースとのインタビューで明らかにした。

モスフードサービスは、1994年に中国に進出したものの97年にパ ートナーだったヤオハンの経営悪化などを理由に撤退した。桜田社長は 「当時は来店客数が多いものの購買力が低く売上が伸びなかった」と話 し「中国が日本のGDPを抜こうとしている今、いよいよ機が熟したと 考え出店に踏み切った」と述べた。1店舗当たりの年間売上高目標は 5000万円を掲げる。

今月、中国で開かれた全国人民代表大会(全人代)では温家宝首相 が2010年の経済成長率について8%の目標を掲げ、個人消費の押し上 げなどで内需主導型経済への移行を志向することが確認された。モスフ ードは世界経済のけん引役となった中国に本格進出することで成長の 恩恵を取り込むことを目指す。

中国進出のために、モスフードサービスが31.3%出資する台湾の安 心食品などとシンガポールに合弁会社を09年11月に設立。安心食品が 40%出資で筆頭株主をつとめる。その他伊藤忠商事のグループ会社など 計7社が出資している。中国事情に通じた台湾企業を中心に据え、モス フードサービスの出資は10%にとどめた。

モスフードサービス株を「中立」で格付けているティー・アイ・ダ ヴリュの岡敬アナリストは中国進出について、「モスは海外でライスバ ーガーなど和風メニューが人気で成功する可能性がある」と評価する。 一方「直営でなく合弁会社によるフランチャイズ形式をとったので連結 決算への寄与は少ない」と分析した。

桜田社長は合弁会社の出資比率について「キャピタルゲインだけで 考えるとマイナスかもしれないが、日本人に理解出来ない部分を台湾に 任せるプラスの方が大きい」と話し、直営化や持ち株比率よりも台湾市 場を開拓してきた安心食品への信頼関係の重要性を強調した。

来期から10年間の長期ビジョン策定中

モスフードサービスは2月末時点、海外で台湾やシンガポールなど 213店舗を出店している。桜田社長は現在策定中の来期(2011年3月期) から2020年度までの長期ビジョンで、「海外店舗数を1000店舗まで増 やしたい」と述べた。来期、韓国やマレーシアに新たに出店し2020年 度までにはオーストラリア、欧州や北米への進出も目指す意向だ。

長期ビジョン策定の背景について桜田社長は、「海外事業重視とい うよりモスがインターナショナルになることが重要」と述べ、成長のた めに海外の優秀な人材を積極採用することで日本人社員のさらなるレ ベルアップも目指す狙いだ。

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