CMBSのリターンが加速-FRBの支援策打ち切り控えて自律回復か

米連邦準備制度理事会(FRB) による商業用不動産ローン担保証券(CMBS)市場支援策の打ち切 りを控え、CMBSのリターンが加速しつつある。ローンのデフォル ト(債務不履行)が米景気回復を頓挫させることはないとの見方が高 まっていることを示唆しているようだ。

バークレイズ・キャピタルの指数によると、CMBSの3月12 日までのリターンは7.41%と、昨年10-12月(第4四半期)の

2.55%を上回っている。モルガン・スタンレーのデータによれば、最 上級格付けのCMBSの利回りは、米国債に対する上乗せ幅(スプレ ッド)が3.03ポイントと、2008年8月以来の低水準。

FRBはCMBS市場支援のためのターム物資産担保証券融資フ ァシリティー(TALF)を新規発行のCMBS対象分を除いて近く 打ち切る。失業率は9.7%で推移し、雇用が安定化しつつある可能性 が示されている。債券ファンド運用最大手、米パシフィック・インベ ストメント・マネジメント(PIMCO)のマネジングディレクター 兼MBS・ABS担当責任者、スコット・サイモン氏は「CMBSは 自力で好調に推移している。TALFのおかげではない」と述べ、「こ の制度は力づくと言うよりも、むしろ心理的な影響があった」と指摘 した。

TALFは最上級格付けの証券を購入する投資家にFRBが融資 を提供するもので、投資家はリターンを向上させることが可能。米格 付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスの3月12日付の リポートによると、証券化された商業用不動産ローンの延滞率は2月 に31ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し5.73%だ ったが、上昇幅は過去5カ月の平均の44bpを下回った。

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