TB市場は取引手控え、年度末の日銀調節を見極め-レポ上昇警戒感

国庫短期証券(TB)市場では、 年度末決算を控えて投資家の取引手控えムードが強まっている。利回 り水準が低い上、翌日物のレポ(現金担保付債券貸借)金利が上昇す る可能性があるためだ。年度末に向けた日本銀行の金融調節の姿勢を 見極めたいとの声は多い。

財務省がこの日実施したTB1年物94回債の入札は、最高利回 りが0.1285%、平均利回りは0.1275%と、2006年1月以来の低水 準を記録した前月と横ばい。入札後は0.1285%で少額の取引が成立 し、売り注文が残った。発行額2.5兆円の7割を超える1.8兆円程 度が証券会社以外で落札されたもようだ。

16、17日の日銀金融政策決定会合では新型オペの拡充策が打ち 出されるとの観測が強いが、短期金融市場では影響は限定的との見方 が多い。国内証券のTBディーラーは、むしろ年度末の資金調達コス ト上昇が警戒され、持ち高を軽減したいディーラーが多いのではない かという。

実際、この日のTB1年入札はディーラーが中心で、投資家の買 いは少なかったとの見方が多い。あす入札のTB3カ月物の落札利回 りが上昇すると予想されているためだ。同3カ月物の発行日となる23 日は国債決済の集中日にあたり、レポ金利が上昇する可能性が高い。

別の国内証券のTBディーラーによると、翌日物のレポ金利が上 振れしやすい中で、3カ月物の利回りが0.12%を上回らなければ投 資家は買わないと予想しており、投資家への販売不振でディーラーの 在庫が膨らんだ場合、年度末のレポ上昇圧力が増すと警戒する。

来週は10兆円の余剰、資金偏在も

この日のレポは0.105%付近と実質的な下限で推移しているが、 これは利払い債の移転登録停止期間中で資金調達が少ないことが要因。 停止期間が明ける23日には国債発行も集中するため、資金調達の需 要が急増するとみられている。

国内大手金融機関の資金担当者は、国債大量償還で当座預金残高 は急増するが、資金が一部の金融機関に偏在してレポ市場に流れづら いため、日銀が資金供給オペを抑えるとレポ金利は上昇しやすくなる と指摘する。

23日は国債償還・利払いなどの財政要因で6兆円超の資金余剰が 見込まれる。24日も3兆円超の余剰になり、2日間で10兆円程度の 資金が増える。日銀は昨年1月以降、資金吸収オペを実施しない調節 を続けており、どのように対応するか注目されている。23日以降は、 日銀が資金供給オペを実施しなくても年度末の当座預金が昨年末以来 となる20兆円台を超える見通し。

この日の国債買い現先オペ6000億円(17日-25日)は、最低 落札金利こそ下限0.10%に低下したが、通知額の4倍近い2兆3314 億円の応札が集まっており、23日以降の資金を早めに手当てする需要 が多かったとみられている。

今週の決定会合では新型オペの拡充に加え、年度末に向けて潤沢 な資金供給の姿勢を表明するとみられており、国内大手金融機関の担 当者は、財政要因にかかわらず、資金供給オペを増やすとみている。 その場合、無担保コール翌日物は誘導目標0.1%から下振れする可能 性が高い。

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