短期金利上昇は米国債相場の下落を示唆-FRBは出口戦略を準備

短期金融市場の金利が5カ月ぶり の高水準にあるのは、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融システ ムでだぶついている1兆ドルの資金を吸い上げる下準備をしているこ とを示すものであり、米国債には弱気シグナルだ。

翌日物フェデラルファンド(FF)金利は昨年9月以来の水準に 上昇し、ディーラーが米国の債券を貸借するコストは過去1カ月で2 倍強となった。3カ月物米財務省短期証券(TB)の金利は先週、8 月以来の高水準となった。

こうした金利上昇はトレーダーが景気刺激策の終了に伴う金融引 き締めに備えつつあることの表れだ。FRBが利上げを開始した 2004年6月までの3カ月間に、債券相場は下落し10年物米国債利回 りは約0.75ポイント上昇した。金利上昇はオバマ米大統領にとって 借り入れコストの上昇を意味する一方、景気回復が勢いを増しつつあ るとの確信の高まりを示す。

セージ・アドバイザリー・サービシズで75億ドル相当の運用に 携わるマーク・マックイーン氏は「FRBが下準備をしているのは間 違いない」と述べ、「FRBの計画の初期段階に米国債相場が痛手を受 ける恐れがあることは疑いない」と指摘した。

米国債相場は10年1-3月(第1四半期)に予想外に上昇した ものの、勢いは既に失われつつある。バンク・オブ・アメリカ(BO A)メリルリンチの指数によると、3月の債券相場のリターンはマイ ナス0.52%と、2月のプラス0.4%や1月の同1.58%を下回ってい る。債券ディーラーは09年末時点で米国債相場は今年下落すると予 想していた。

小売売上高の増加

3月12日に米商務省が発表した2月の小売売上高は前月比

0.3%増と、過去5カ月で4回目の増加となり、景気回復の新たな兆 候となっている。ブルームバーグが集計したエコノミスト予想中央値 は0.2%減だった。自動車を除いた小売売上高は0.8%増と、エコノ ミスト68人の予想すべてを上回った。

モルガン・スタンレーは先週のリポートで米経済の今年の成長率 予想を3.2%と、昨年12月時点の2.8%から上方修正した。

ブルームバーグ・ニュースが実施した調査によると、バーナンキ FRB議長らは16日開く連邦公開市場委員会(FOMC)でFF金 利誘導目標を0-0.25%に据え置く公算が大きい。ただ、一部の当局 者は景気回復に伴い、事実上のゼロ金利を「長期間」維持すると明言 するのは終了すべきだと主張している。

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