3月12日の米国マーケットサマリー:ドルと円が下落、原油も安い」

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。 (表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3761 1.3681 ドル/円 90.46 90.51 ユーロ/円 124.47 123.82

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,624.69 +12.85 +.1% S&P500種 1,149.99 -.25 -.0% ナスダック総合指数 2,367.66 -.80 -.0%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .96% +.01 米国債10年物 3.70% -.02 米国債30年物 4.63% -.04

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,101.70 -6.50 -.59% 原油先物 (ドル/バレル) 81.23 -.88 -1.07%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルと円が大半の主要通貨に対 して下落。米小売売上高が予想外に増加したことで、世界経済の成 長に伴い上昇が見込める資産への投資意欲が高まった。

アジアの新興国経済の成長が同地域中央銀行による利上げを 誘発するとの見方から、マレーシア・リンギットやインドネシア・ ルピアなどが買われた。円は対ドルで2週間ぶり安値。緊急の資金 供給プログラム終了に伴い、日銀が追加の金融緩和を講じるとの観 測が強まっている。カナダ・ドルは対米ドル等価水準に接近した。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS) の為替戦略責任者、アラン・ラスキン氏は、「データは確かにリス ク支援の内容だ」と指摘。「世界経済の回復を物語っている。米国 の個人消費も持ち直してきた。これは新興市場経済にとって大きな プラスだ」と続けた。

ニューヨーク時間午後1時59分現在、ドルは対ユーロで1ユ ーロ=1.3757ドル。前日の同1.3681ドルから0.6%のドル安。 円も対ユーロで0.6%下げて1ユーロ=124円54銭(前日は同123 円82銭)。ドルは対円でほぼ変わらずの1ドル=90円53銭。一 時は2月23日以来の高値となる91円9銭を付けた。

米商務省が発表した2月の小売売上高(速報値)は季節調整済 みで前月比0.3%増と、前月の0.1%増(速報値0.5%増)から伸 びが拡大した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト 予想の中央値では0.2%減だった。

◎米国株式市場

米株式相場は総じて下落。米小売売上高が前月比で伸びたもの の、消費者マインド指数の低下が嫌気された。

金融のシティグループやバンク・オブ・アメリカ(BOA)が下 落。S&P500種株価指数の金融株価指数は前日まで少なくとも 1989年以降で最長の連続高を記録していたが、この日は反落した。 製薬のファイザーは下落。同社の治療薬は胸部進行性腫瘍(しゅよ う)の進行を止めることができなかった。建設機器キャタピラーは 上昇、ダウ工業株30種平均の上げをけん引した。中国で建機需要の 拡大兆候が示されたのが背景。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は9対10。ニ ューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指数 は前日比0.1%未満安の1149.99。一時は0.3%高まで買い進まれて いたが、3月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報 値)で引き続き労働市場への懸念が示唆されたことが嫌気され、下 げに転じた。ダウ工業株30種平均は12.85ドル(0.1%)上げて

10624.69ドル。

フィデュシャリー・トラストのマイケル・マレーニー氏は「信頼 感が弱まり始めているようだ」と述べ、「雇用が本当に改善するま で信頼感は低迷するだろう。さらに株式相場は今のところ、やや買 われ過ぎている。ここから小幅に下げても驚かないだろう」と続け た。

◎米国債市場

米国債市場では2年債が週間ベースで2週連続下落。欧州連合 (EU)が重債務の加盟国を支援する通貨基金の設立を検討したた め、ギリシャの債務危機への懸念が緩和し、売りが優勢になった。

期間が短めの国債への逃避需要が弱まり、過去最大近くまで拡 大していた2年債と30年債の利回り差は縮小した。1月の小売売上 高が予想外に増加し、2年債利回りは1月以来の高水準を付けた。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーの債券ストラテジス ト、ケビン・フラガナン氏は「期間が短めの国債が売られ、利回り 曲線が平たん化している。欧州で状況が比較的落ち着き、経済指標 が改善していることが、質への逃避を意識した取引の解消につなが っている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後1時14分現在、2年債利回りは前日比1ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)未満上昇し、0.96%。2年債(表面利率

0.875%、償還2012年2月)価格は1/32未満下げて99 26/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は下落。週間ベースでは7週間ぶりの 大幅安となった。中国政府がインフレ抑制策として利上げを実施す るとの見方から、貴金属を含む資源への需要が後退した。

11日に発表された2月の中国消費者物価指数(CPI)は前 年同月比2.7%上昇と、上昇率は過去16カ月で最高となった。こ の日は、商品19銘柄で構成するロイター・ジェフリーズCRB指 数が低迷。エネルギー先物を中心に下げた。同指数は今週、5営業 日連続で下落した。昨年は、中国の経済成長加速と低金利が金相場 上昇の一因となり、12月3日には過去最高の1オンス=1227.50 ドルを付けた。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズのヘッドデ ィーラー、フランク・マギー氏は「中国が利上げを実施するとの声 が随分聞かれる。中国が利上げをすれば資源の需要を弱めることに なる。金と原油は敏感に反応するだろう」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物 4月限は前日比6.50ドル(0.6%)安の1オンス=1101.70 ドルで取引を終了。週間ベースでは3%安と、1月22日以来の大 幅安となった。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は3日ぶりに下落。3月の米消費者信頼 感指数が予想外に低下したことが背景。

原油は一時、1.9%安。3月のロイター・ミシガン大学消費者マ インド指数(速報値)は72.5と、前月確定値の73.6から低下した。 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央値は74 への上昇だった。相場の下落に伴い逆指し値の売り注文が発動した とみられている。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード) の市場調査ディレクター、アディソン・アームストロング氏は「米 消費者信頼感指数の発表後、相場が下げ始めた」と指摘。「これま で動きが不安定だったが、いったん下げ始めると市場の方向感が定 まった。原油は逆指し値の売りをいくつか飲み込んでもまだ下げ続 け、さらに安値を試す展開となっている」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前 日比87セント(1.06%)安の1バレル=81.24ドルで取引を終了。 下げ幅は1日以来で最大。一時は83.16ドルと、1月11日以来の高 値を付ける場面もあった。週間ベースでは0.3%安。

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