小糸工:業務改善計画提出、関係者を処分-航空座席の不正

航空機座席製造で不正行為を行っ た小糸工業の掛川隆社長は12日、業務改善計画を国土交通省に提出し た。再発防止に向け、航空安全に対する意識徹底などを行っていく。 経営責任を明確にするため、社長の減給など関係者を処分する。また、 親会社の小糸製作所は調査委員会を設置し、事実関係究明の調査や再 発防止などに取り組んでいく。

外部の専門家などからも指導を受けて作成した改善計画は、座席 の設計や製造に関して不正を防止する社内体制構築や安全意識の徹底 などが骨子。運航中の航空機座席の安全性適合など最優先事項の調 査・確認を5月末までに実施することに全力を注力する方針。関係者 の処分では、前社長や品質管理に直接関係していた役員の計3人が3 月末に辞任する。

国交省は2月8日、小糸工に対し業務改善勧告を行ったと発表。 座席の製造過程で、適正な手続きによらない設計変更や検査記録など の改ざん・ねつ造などの不正行為があったとしている。当分は適合性 が確認されたものを除き新規製造座席の出荷の停止なども求めた。こ れを受け、欧州エアバスは同社製の航空機座席の安全性を試験するこ とを表明した。

小糸工の不正をめぐっては、1990年代半ば以降の判明分で、米ボ ーイングやエアバスが製造し、世界の32の航空会社が使用する約1000 機に提供され、最大で15万席分に達するという。日本では約300機が 使用している。

国交省への報告を終えた掛川社長は同日、ブルームバーグ・ニュ ースに対し、今後は出荷した座席の安全基準への取り組みとして5月 末までに適切な措置を講じると述べ、経営責任については発表資料を 参照してほしいとコメントするにとどめた。掛川社長は昨年6月に就 任した。

小糸工は1月26日、今期(2010年3月期)連結業績予想を下方 修正した。予想は売上高が従来比5.3%減の540億円、純損失を従来 の7億円から42億円へと、それぞれ減額修正。航空機シート部門の費 用増加と、納入遅れに伴う賠償金など約18億円を特別損失に計上し、 第4四半期も計上が見込まれることなどが理由。

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