BHPのCEO:年次価格交渉の終了目指す闘い勝利へ-原料供給で

世界最大の鉱山会社、豪英系BH Pビリトンのマリウス・クロッパース最高経営責任者(CEO)は、鉄 鋼業界の原料購入方法をめぐる闘いで勝利しつつある。

BHPは先週、原料炭の供給契約に関し、JFEホールディングス と合意。4半期ベースでの供給契約としては初の合意を達成した。大半 の原料炭は固定価格に基づき年次契約で供給されている。BHPは市場 規模のさらに大きな鉄鉱石に関しても、契約期間を短縮しての合意を目 指している。原料炭と鉄鉱石の価格は中国の需要拡大を背景に上昇して いる。

ゴールドマン・サックスJBウェアのアナリスト、ニール・グッド ウィル氏(メルボルン在勤)はインタビューで「事業を進める上で、よ り賢明な方法であり、クロッパース氏もそう考えている」と指摘。「最 近の経緯を見ると、契約システムを利用することによって多くの価値が 失われていることが示されるだろう」と述べた。

グッドウィル氏は1日のリポートで、ウエスタンオーストラリア州 で鉄鉱石を生産するBHPや英豪系リオ・ティント、豪フォーテスキュ ー・メタルズ・グループの3社が現物価格ではなく指標価格で販売する ことにより年間約200億ドル(約1兆8000億円)の売上高を失ってい るとの試算を発表した。

豪鉄鉱石生産会社アトラス・アイロンのマネジングディレクター、 デービッド・フラナガン氏は「価格を見直す頻度を増やせば、もっと市 況を反映させることになる」と指摘する。アトラスは10日、アジアの 鉄鋼メーカー向けの鉄鉱石について、現物価格と指標価格を織り交ぜた 方式での販売を開始する方針を示した。

クロッパース氏の傷跡

クロッパース氏は、鉄鋼原料を直接販売した経験がある。南アフリ カ共和国出身のクロッパース氏は、同国の燃料メーカー、サソルと、経 営コンサルタント会社マッキンゼーに勤務後、BHPが後に買収した英 鉱山会社ビリトンに入社。2001年にBHPの子会社サマンコールのC EOに就任した。同社はステンレス鋼の原料となるフェロクロムの生産 会社。BHPの広報担当者、イルタッド・ハリ氏(ロンドン在勤)によ ると、クロッパース氏のコメントは得られなかった。

クロッパース氏(47)は08年のインタビューで「この問題に世界 の注目を集めるにあたって、わたしは背中に傷を負っている」と述べ た。先月には、数か月に及ぶ「ストレスに満ち」、「白熱した」年次価 格交渉が終わることを望むと語っている。

UBSの商品アナリスト、トム・プライス氏(シドニー在勤)によ ると、クロッパース氏は、鉄鋼原料であるマンガンの価格を、従来の年 間ベースから四半期ベースでの設定に変更することに成功した。クロッ パース氏が目指しているのは、原料炭や鉄鉱石に関し、絶えず変化する 価格インデックスに連動した水準を顧客企業に支払ってもらうことだと、 プライス氏はみている。

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