債券は下落、国内株反発や先物限月交代に絡んだ売り-5年入札は無難

債券相場は下落(利回りは上昇) した。日経平均株価が反発したことが相場の圧迫要因となったほか、 先物市場では終了にかけて限月交代に絡んだ売りが優勢となった。一 方、この日実施された5年債入札は事前予想通りに無難な結果だった。

BNPパリバ証券の山脇貴史シニア債券ストラテジストは、債券 相場について、「大引けにかけて値を下げた。株式相場が強かったし、 3月物と6月物の限月間スプレッド(格差)が広がり、新限月になっ たのでショート(売り建て)に振りやすかったのではないか」と話し た。先物3月物と6月物との限月間スプレッド取引の終値は99銭と前 日比5銭高となった。

東京先物市場では、3月物の取引最終日となるこの日に中心限月 が6月物に移行した。6月物は前日終値と同じ139円41銭で始まった 後、一時3銭高の139円44銭まで上げた。しかし午後に入って徐々に 売りが優勢となり、結局は26銭安の139円15銭とこの日の安値で引 けた。

日経平均株価は3営業日ぶりに反発。前日比101円3銭高の1万 664円95銭で取引を終了した。

新発10年債利回りは1.315%

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の306回債利回 りは、前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い1.305%で始まった後、 若干水準を切り下げて、1.30%に低下した。しかし、午後に入って徐々 に水準を切り上げ、2時40分過ぎからは1.5bp高い1.315%で推移し ている。

前回入札された5年物の87回債利回りは一時、1bp高い0.475% まで上昇した。また、新発20年債利回りは1bp高い2.13%に上昇し ている。三井住友アセットマネジメント国内債券運用グループアクテ ィブチームの永見哲チーフは、「5年債入札自体は順調だった。入札で 5年債を買った向きが他の年限などに売りを出したのではないか」と 説明した。

もっとも、追加緩和観測も出ており、現物債を売り込む動きも限 られた。RBS証券の徐瑞雪ストラテジストは「来週16、17日に日銀 金融政策決定会合があるので様子見気分が強まる」と話していた。

5年入札無難、テール横ばい

財務省が午後零時45分に発表した表面利率(クーポン)0.5%の 5年利付国債(88回債)の入札結果では、最低落札価格が100円6銭、 平均落札価格は100円7銭となった。

最低落札価格は事前の市場予想(100円6銭)と一致した。最低 と平均落札価格との差である「テール」は1銭と前回から横ばいだっ た。応札倍率は3.08倍で前回債の3.64倍から低下した。日経テレコ ンによると、みずほ証券が2651億円を落札した。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「5年債の入札 結果は無難だった。もっとも、金利低下方向という形で追いかけて買 う向きはいないようだ。来週の日銀金融政策決定会合までは動きづら い」と説明した。また、RBS証の徐氏は「そこそこの結果だった。 入札前には買いもみられており、悪くはなかった」と話した。

日本相互証券によると、この日入札された5年利付国債(88回債) の利回りは、業者間市場では0.49%で寄り付いた後、午後4時5分前 後は0.50%で推移している。

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