米国株:S&P500種は08年10月以来の高値-シティ高い

米株式相場は上昇。S&P500 種株価指数は2008年10月以来の高値に上げた。シティグループを 中心に金融株が上げたほか、米医療保険改革法案の議会通過は難し いとの観測が広がった。

シティグループは上昇。ビクラム・パンディット最高経営責任者 (CEO)は、同行が継続的に利益を生み出せる環境にあると述べ たのが好感された。ザイオンズ・バンコープも上昇。1-3月期は 純利子差益が改善するとの見通しを示したことが買い材料だった。

医療保険のコベントリー・ヘルス・ケアとエトナはいずれも上昇。 民主党が計画していた米医療保険改革法案の通過を容易にするため の「調整」というプロセス適用が困難になったとの見方が要因。

S&P500種株価指数は前日比0.4%高の1150.24。一時は0.6%ま で下げる場面もあった。中国のインフレが予想以上に加速したこと から同国が利上げに踏み切るとの観測が背景だった。ダウ工業株30 種平均は44.51ドル(0.4%)上げて10611.84ドル。

ホランド(ニューヨーク)で40億ドル以上の資産運用を監督する マイケル・ホランド会長は、「S&P500種の1150という水準は、 一部で重要な節目と受け止められている」と述べ、「ファンダメン タルズ(経済の基礎的諸条件)は改善している。悪材料が出ても市 場の信頼感が揺らがないのは良いことだ」と述べた。

S&P500種は1月19日に1年3カ月ぶり高値の1150.23で引け たが、その後2月8日までに8.1%下落した。ギリシャを含む欧州の 複数国の財政に対して懸念が広がったほか、景気回復に伴い米連邦 準備制度理事会(FRB)が緊急措置を縮小する必要があるとの見 方が材料だった。

金融株

シティグループを中心に金融株が上昇。S&P500種産業別10指 数の中で値上がり率最大だった。パンディットCEOは、米政府が 保有する27%の株式の売却を検討していても「驚くことはないだろ う」と述べた。ザイオンズは4.6%上昇した。

ジョージア州のシノーバス・ファイナンシャルは9%高。同行は 2年連続で赤字だったが、今年は黒字を確保できる見込みだと述べ た。

S&P500種に採用されるヘルスケア関連株は0.4%上昇した。エ トナは3.3%、コベントリーは3.4%上昇した。

ファースト・ソース・インベストメント・アドバイザーズ(イン ディアナ州サウスベンド)で25億ドル相当の資産運用に携わるスコ ット・タプリー氏は、「医療保険改革法案は完全に終わったとの確 信を強めた」と語り、「近い将来に大規模な変革が実現する見通し はもうないことから、投資家はほっとしている」と述べた。

エネルギー株

S&P500種産業別10指数のうちエネルギー株だけが下落した。 下落率は0.1%未満。中国のインフレ統計を受け、市場参加者の間で は中国が利上げを迫られ、それに伴い商品需要が減速するとの見方 が強まった。

中国国家統計局が発表した2月の同国の消費者物価指数(CPI) は前年同月比2.7%上昇。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコ ノミスト29人の予想中央値は2.5%上昇だった。今年1-2月の工 業生産は前年同期比20.7%増加。約5年ぶりの大幅増だった。

中国の温家宝首相は、世界的なリセッション(景気後退)からの 回復を後押しするため銀行が金融システムに資金を大量供給したこ とを受け、今年のインフレ率を約3%に抑えることを目指している。 国内総生産(GDP)伸び率は昨年10-12月(第4四半期)に

10.7%となり、中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は今月6日、 危機対応策は「遅かれ早かれ」終了する必要があると述べた。

S&P500種の業種別24指数のうち、半導体株指数は0.5%下落。 JPモルガン・チェースのアナリスト、クリストファー・デーンリ ー氏はリポートで、半導体業界に関する「ネガティブなデータ材料」 がみられるようになったとし、具体的にはテキサス・インスツルメ ンツ(TI)とザイリンクス、アルテラを指摘した。TIは2.1%、 ザイリンクスは1.5%、アルテラは0.4%それぞれ下げた。

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