米銀:10-11年の不良債権の損失処理は約27兆円-ムーディーズが試算

米格付け会社のムーディーズ・イ ンベスターズ・サービスは、米国の銀行は住宅ローンやその他融資の 不良債権化に関連して今後2年間で2960億ドル(約26兆8000億円) の損失処理を行う見込みで、今年は多くの銀行が赤字に陥るとの見通 しを示した。

ムーディーズは10日付のリポートで、金融機関は2008年以降、 2400億ドルの貸倒損失を処理したと指摘。11年までに処理すると見込 まれる残りの損失については、その「相当な額」に対してすでに引当 金を積んであるものの、今後さらに引当金を積み増すことが必要にな り、利益や資本が損なわれると指摘した。

金融危機は、銀行や証券会社が08年に住宅ローン関連証券の評価 損の計上に乗り出したことで始まった。世界各国の金融機関はそれ以 降、不良債権化したローンに対する引き当てを含み、1兆7000億ドル の評価損を計上した。こうした証券の一部は価値が回復したものの、 住宅ローンや消費者ローンのデフォルト(債務不履行)は一貫して増 加している。

ムーディーズは、まだ認識されていない貸倒損失の半分以上が米 銀大手4行から生じると分析。JPモルガン・チェースとバンク・オ ブ・アメリカ(BOA)、シティグループ、ウェルズ・ファーゴは、10 年と11年に2000億ドル近い貸倒損失に直面すると試算している。各 行ごとの推定損失額は示していない。大手4行の損失の大半が住宅ロ ーンから生じる一方、中小金融機関では商業用不動産ローンから損失 がより多く発生するとムーディーズはみている。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE