米国債:短期中心に下落、株高で需要が後退-10年債下げ渋る

米国債相場は下落。世界的に株 高となり、逃避先としての魅力が薄れたため、期間が短めの国債を 中心に売りが出た。

発行額210億ドルの10年債入札では応札倍率が過去最高を記録。 既発10年債は下げ渋った。欧州委員会のプローディ前委員長がギリ シャ財政危機の最悪期は終わったとの認識を示したことを材料に、 株高・国債安となった。

ウェルズ・ファーゴ・キャピタル・マネジメント(ミルウォー キー)で約30億ドルの債券運用に携わるジェイ・ミューラー氏は 「株式相場が上昇し、原油相場が最近の高値付近にあることから、 リスク許容度が再び高まっているようだ。欧州の懸念材料は幾らか 和らいでいるように見える」と話した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後3時16分現在、2年債利回りは前日比3ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の0.91%。同年債(表面利率0.875%、 2012年2月償還)価格は2/32下げて99 30/32。

10年債利回りは2bp上昇の3.72%。この日発行された10年 債は、2月に発行された10年債(規模は過去最高に並ぶ250億ドル) と銘柄統合される。

米財務省が実施した10年債入札の結果によると、最高落札利回 りは3.735%と、入札直前の市場予想3.751%を下回った。投資家の 需要を測る指標の応札倍率は3.45倍と、過去10回の平均2.77倍を 上回った。

BNPパリバ・セキュリティーズの金利ストラテジスト、サプ ラト・プラカシュ氏は「米国債にはまだ需要がある。利回りがレン ジの上限近くにあり、相対的な価値という観点から米国債は幾分か 魅力的だ」と述べた。

海外中央銀行を含む間接入札の落札全体に占める割合は35.1%。 前回2月10日は33.2%だった。過去10回の平均は40.3%。

発行額が400億ドルと過去最高に並んだ前日の3年債入札では 応札倍率が3.13倍と、昨年11月以降で最高だった。財務省は11日 に30年債の入札を実施する。

「完全に終わった」

イタリアの前首相でもあるプローディ前委員長は上海でブルー ムバーグとのインタビューに応じ、「ギリシャにとって、問題は完 全に終わった」と指摘。「今のところ、欧州で同様の問題は発生し ていない。ギリシャのためにユーロシステムが崩壊したり、大きな 打撃を受けると考える理由はないだろう」と語った。

米財務省の発表によると、2月の財政赤字は2210億ドル。前年 同月は1940億ドルの赤字だった。ブルームバーグがまとめたエコノ ミスト予想の中央値は2220億ドルの赤字。

米財政赤字を補てんするため、国債の発行残高は過去最高の7 兆4100億ドルに膨らんでいる。米政府は2010年度の財政赤字を過 去最高の1兆6000億ドルと予想している。

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